格安SIMや格安スマホはとても安いけど大丈夫なの?

 


1.そもそも格安SIMとは?

 

 「ドコモから格安SIMに乗り換えたら、毎月スマホ代が5,000円も安くなったよ!」という方がここ1年くらいで増えてきています。

1ヶ月で5,000円だと1年間で60,000円の節約効果が期待できますが、そんな強烈な節約効果が期待できる格安SIMについてお伝えしていきますが、そもそも格安SIMって何なのでしょうか?

格安SIMを提供している会社はMVNO (Mobile Virtual Network Operator)と呼ばれ、ドコモ・auソフトバンクから回線を借りることにより、通話・通信サービスを顧客に提供していて、このMVNOが提供する格安通話・通信サービスが一般的に格安SIMと呼ばれています。


2 なぜドコモ・auソフトバンクより大幅に安いのか?

 

 では、なぜドコモ・auソフトバンクと比べて、こんなに安いのでしょうか?

前述したように、MVNOはドコモ・auソフトバンクといった大手通信キャリアと異なり、自社の通信設備を一切持っておらず、大手通信キャリアから通信帯域を有料で借りることにより自社の通話・通信サービスを提供しているというところがポイントで、

 

  • 設置に高額な費用がかかる通信設備を自社で持っていない
  • テレビCMや広告を多く流していない(宣伝広告費を多く使っていない)
  • ドコモショップAUショップなどの店舗を持っていない(店舗を展開しているMVNOも一部ある)
  • 販促費も大手通信キャリアほどかけていない(一括0円のスマホ端末などほぼない)

 

という理由で大手通信キャリアと比べ経費を大きく抑えることが出来ているため、安価なサービスの提供が可能となっており、格安な通話・通信サービスが提供できるわけです。


3.格安SIMのデメリット

 

 そんな魅力的な格安SIMですが、いいことばかりではありません。

やはり、格安なだけにデメリットもそれなりにあります。

 

  • 3分、5分、10分かけ放題オプションはあるものの、完全かけ放題プランがないため、通話が多い人は逆に割高になる可能性がある。
  • 大手通信キャリアから回線を借りてサービスを提供しているため、大手通信キャリアと比べると通信速度が遅い。
  • 平日昼休み、夕方から夜にかけての時間帯など回線が混雑する時間帯では、ネットサーフィンが苦痛になるほど通信速度がかなり遅くなってしまう(時間帯によっては100~200kbps程度まで速度が落ちる)
  • ケータイメール(ドコモメールなどのキャリアメール)が使えない。
  • 人気のiPhoneの現行モデルの取り扱いがない。
  • 故障などのトラブルが起きた時に店舗がないため気軽に相談できない(イオンモバイルなど一部のMVNOは店舗があるが、基本的に電話かWEB上でのやり取りのみ)
  • 折り畳み式のケータイ(ガラホ)のラインナップがほとんどない。 

といったデメリットが残念ながらあります。


4.おすすめの格安SIMはどれ?

 

しかし、通話をほとんどしない人(通話してもLINE通話などで済んでしまう)、自宅に光回線などの固定回線があり自宅以外ではスマホをあまり使わない人などは格安SIMに乗り換えると本当に大きく通信費を節約できる可能性が高いので、ぜひ検討すべきです。

 

ところが、日本国内で格安SIMを提供しているMVNOは2019年5月現在、なんと700社以上もあると言われており、これだけ多いとどれを選んだら良いのか、わからなくなりますよね。

 

そこで、いくつかおすすめの格安SIMをご紹介させて頂きます!

 

結論から先に言いますと、おすすめの格安SIMは「UQモバイル」と「ワイモバイル」の2つです。

 

実は、UQモバイルauのサブブランド、ワイモバイルはソフトバンクのサブブランドと言われており、事実、それぞれグループ企業の一つで、UQモバイルau回線を、ワイモバイルはソフトバンク回線を利用して格安SIMサービスを提供しています(そもそもUQモバイルとワイモバイルを格安SIMに入れて良いのかという意見もありますが)

 

実際の通信速度も強烈に早く、UQモバイルは本家のauと遜色ない通信速度で、ワイモバイルも同様にソフトバンクと同等の通信速度の速さを誇っています。

 

いろんなWEB記事や個人ブログで、格安SIMの通信速度の実測の話が掲載されていますが、客観的な比較としてMMD研究所という調査機関が調査・公表しているデータで確認してみましょう。

 

ちなみに、MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)は2006年9月に設立されたモバイルに特化した調査研究機関で、モバイルインターネット業界の市場成長と共に、携帯キャリアの満足度、携帯端末のシェア、モバイルコンテンツ市場動向、モバイルコマース調査など、モバイルビジネスに関する消費者動向を調査・発表をしています。

 

下図は、MMD研究所が2018年2月14日~19日の6日間、東京・名古屋・大阪にて人気のMVNO10社が提供している13の格安SIMサービスを使って実際に速度を計測し一覧表にしたもので、MMD研究所の公式ホームページ上に掲載されているものです。

 

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(引用元:HMD研究所 2018年3月格安SIM・格安スマホ通信速度調査) 

 

この調査結果を見ても、やはり、UQモバイルとワイモバイルはどの時間帯においても群を抜いた速さで、特に昼休みの時間帯は大手通信キャリアと遜色ない通信速度を保っています。

 

特に、ワイモバイルに関しては、オプションサービスであるスーパーだれとでも定額(税別1,000円/月)に加入すれば、通話完全かけ放題となり格安SIMの弱点を完全に解消することができ、最強の格安SIMサービスといえますね。

 

あと、意外と知らない人が多いのですが、UQモバイルは実は3G通信ができない仕組みとなっていて、山間部などで圏外となりやすいのです(auからUQモバイル
3G回線の貸し出しがされていないためで、本家auも3G回線を近い将来やめる方向でiPhone8/8plus/Xから3Gでの通話・通信がともに出来なくなっていますし、auAndroidスマホに関してはすでに2014年の年末モデルからLTE回線のみとなっています)。

 

一方、ワイモバイルはソフトバンクLTE回線だけでなく、3G回線も利用できるため、ドコモと比べると通話・通信エリアの広さでは劣るもののUQモバイルと比べると安心できます。

 

逆に、UQモバイルはデータ専用SIMの契約で3GB/月のプランを税別900円/月という安さで利用できることがメリットとなります。

 

ちなみに、ワイモバイルでデータ専用SIMを利用した場合、データプランS(月々1GBまで)が税別1,980円とかなり割高となりますので、わざわざワイモバイルのデータ専用SIMを利用するメリットはほとんどないといえます。

 

ワイモバイルの詳細はこちら

UQモバイルの詳細はこちら

 


5.まとめ

 

 

今回は、格安SIMの概要とおすすめの格安SIMをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

 

実は、格安SIMには「安い」以外にもう一つ動画・音楽定額サービスなどの特定のサービスがカウントフリーとなるものや、家族以外にも余ったデータ量がシェアできるといった「サービス内容がユニークなものが多い」という特徴があります。

 

次回以降は、様々な格安SIMを個別にお伝えしていきますので、ぜひ読んでみてくださいね。