【2019年版】格安SIMどこが一番速い?使うならどこが一番おすすめ?

 


 


1. 2018年末までの格安SIMの速さやおすすめのおさらい

 

これまで何度か格安SIMの会社別の通信速度などからおすすめの格安SIMをご紹介してきましたが、このたび、公平性の意味合いからデータを活用させていただいているMMD研究所が2019年3月時点での格安SIM各社の通信速度の調査結果を公表されたので、今回は、2019年3月時点でのおすすめの格安SIMと昨年からの変化について、考察してまとめてみたいと思います。

まずは、格安SIMの2018年の傾向をおさらいしてみましょう。

格安SIMを選ぶ際に、通信速度の速さや快適性だけで選ぶ場合は、auソフトバンクのサブブランドでもある、UQモバイルとワイモバイルがダントツに速くおすすめでした。

理由としては、基本的に格安SIMの事業者であるMVNOは、末端の利用者に対して通話・通信サービスを提供するために大手通信キャリア(ドコモ・auソフトバンク)から回線を借りているため、少々回線が混雑したとしても安易に回線を増強するわけにはいかないのですが(経費がかさみビジネスとして成り立たないため)、サブブランドであるUQモバイルとワイモバイルであれば、回線も通常の格安SIMよりも太く構築できるためです。

サブブランドの優位性は不公平であると監督官庁である総務省から問題視されていますが、今の時点では、大きな規制をするということはないため、格安SIMを使うとしても大手3キャリアと同程度に快適に使いたいというのであれば、前述のとおり、UQモバイルとワイモバイルの2つに限ります。

さらに、大手3キャリアと同じように通話完全かけ放題も利用したいということであれば、ワイモバイル一択となります(スーパー誰とでも定額:スマホプラン+1,000円/月、ケータイプラン+1,500円/月)。

格安SIMの大きな欠点として、通話完全かけ放題がワイモバイル以外では、いまだにないということですので、お仕事やお友達との長電話などをする方が格安SIMを利用しようと思えば、ワイモバイルしかないという状況です。

また、昨年はドコモ・au回線に続き、ソフトバンク回線を利用した格安SIMサービスが多く出てきたこともポイントとなりました。

特に、mineoとLINEモバイルソフトバンク回線での格安SIMの提供を開始したことにより、ドコモ・auソフトバンクとすべての大手キャリアの回線を利用した格安SIMサービスの提供が実現できました。

このことにより、mineoとLINEモバイルであれば、大手3キャリアでスマホを使っていた人が通信費の節約目的で格安SIMへ移行しようとした時に、スマホ端末を新たに購入する必要がなくなったことや、一般の方には、まだまだハードルの高いSIMロック解除もすることなく、mineoやLINEモバイルMNPでの乗り換えの手続きだけで移行できるようになったことは、かなり大きな出来事でした。

 

昨年までの格安SIMの傾向と特徴をまとめてみましょう。

・通信速度の速さで選ぶなら、UQモバイルとワイモバイルの2択
・通話完全かけ放題が必要であればワイモバイル1択
・mineoとLINEモバイルはドコモ・auソフトバンクの3つの回線から選べる
格安SIMではBIGLOBEモバイルのみ、YouTubeカウントフリーとなるエンタメフリー・オプションがある(ドコモ・au回線いずれも選択可)
UQモバイルとワイモバイル以外の格安SIMは、相変わらず昼休みの時間帯は大幅な速度低下が発生する
・早朝など回線が空いている時間帯は格安SIMでも30Mbps~80Mbpsくらいの速度は出る
・OCNモバイルONE、IIJmioBIGLOBEモバイルは、ドコモのパケットシェアと同様に家族で毎月のデータ容量をシェアできるプランがある
格安SIMにも違約金が発生する契約期間の縛りがあるが、6ヶ月~12ヶ月間と大手3キャリアの2年縛りと比べると期間が短く良心的
格安SIMのデータ通信のみのプランに限っては、違約金の発生する契約期間の縛りは今のところ一切ない(契約・開通日の翌日に解約しても違約金は本当に0円)
スマホ端末を新たに購入する場合は、楽天モバイルとOCNモバイルONEが定期的にスマホ端末の大幅な割引キャンペーンを実施しているのでおすすめ
・なんやかんやで2018年の格安SIM人気No.1は実は楽天モバイルだった


2. では、2019年現在ではどう変わった?

 

 

さて、それでは2019年に入り格安SIMの状況や傾向は何か変わったのでしょうか?

少し前述しましたが、MMD研究所が2019年3月7日~11日の5日間にわたって調査した格安SIMの通信速度の結果をまずは見てみましょう。

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まず、下側の表で、赤枠で囲ったとおり、通信速度に関しては、2019年もUQモバイルとワイモバイルの2社が完全に抜け出ています。

通信速度での次点グループとして、青枠で囲った、mineo(au回線)とBIGLOBEモバイル(au回線)の2つが下り速度がそれぞれ、平均23.6Mbps、14.3Mbpsと健闘していることがわかります。

ソフトバンク回線を利用した格安SIMサービスが、スタート当初、かなり速くて良いという評判がありましたが、MMD研究所の2019年3月での調査結果からは、そこまでの速さは見受けられず、むしろ、au回線を用いた格安SIMの速度の速さが目立つ結果となっていますね。

特に、BIGLOBEモバイルは、前述の通り、ドコモのパケットシェアと同様に家族でデータ量を分け合えることができる料金プランがあるため、家族全員で格安SIMを使う際には、有力な候補となります。

以前BIGLOBEモバイルの紹介記事の際にお伝えしましたが、BIGLOBEモバイルのオプションプランにエンタメフリー・オプション(音声プラン480円/月、データプラン980円/月)というものがあり、YouTube・Abema TV・U-NEXT・YouTube Kids・Google Play MusicYouTube Music・Apple Music・SpotifyAWAAmazon Music・LINE MUSIC・radiko.jpらじる★らじるFacebook Messengerの14のサービスがカウントフリーとなりデータ量の消費対象とならない人気オプションサービスですが、このエンタメフリー・オプションに加入すると、通信速度が制限され、だいたい最高でも5Mbps程度までとなりますので、ご注意ください。

とはいえ、実際に使ってみたところ、エンタメフリー・オプション加入による速度制限を受けたところで、スマホが使えない、WEBページの画像が表示されないなどといったことはなく、スマホを普通に使う分にはまったく問題ありません。

一方、ドコモ回線を利用した格安SIMの通信速度は、2018年と同様に通信速度が低めな傾向となっています。

表からもわかるように、特に、楽天モバイル(ドコモ回線)とBIGLOBEモバイル(ドコモ回線)は平均の通信速度がそれぞれ、4.7Mbps、3.9Mbpsとかなり遅くなっています。

しかしながら、前述のとおり、格安SIMの人気ランキングでは楽天モバイルが昨年1位とかなり健闘しています。

通信速度がかなり遅いことがデメリットですが、他方、メリットとして、格安SIMの利用でも人気の楽天ポイントが貯まり、楽天SPUプログラムにおいて楽天モバイルの回線の保有により、常に+1%となり楽天ユーザーには見逃せないメリットとなっています。

また、こちらも有名な話ですが、定期的に三木谷割りと呼ばれる、楽天モバイルの音声契約が条件でのスマホ端末の購入において、大幅な値引きのキャンペーン施策があり、かなりの人気施策となっています。

いずれにしても、2019年もおすすめの格安SIMは、UQモバイルとワイモバイルの2つであることには変わりないようですね。


3. 大手3キャリアへの総務省の指導でどう変わる?

 

すでに新聞・テレビ等で大々的に報道されているため、ご存知の人も多いと思われますが、今回、ついに総務省が本気になって、法律の改正により、スマホ・ケータイプランの分離プランの必須化(スマホ・ケータイ端末代金の値引きの禁止)、スマホ・ケータイの毎月の料金プランの値下げが強制されます。

ところが、スマホ・ケータイ端末代部分まで含めると値下げにはならないのではないかと言われていますが、純粋に毎月の料金プランに関しては3キャリアとも値下げとなることはまちがいなさそうです。

特に、ドコモは2019年4月中にも総務省の指導と法律の改正に対応した新料金プランを発表すると言われていますが、内容としては、auのピタットプランやソフトバンクのミニモンスタープランと同じようなものになるのではないかと言われています。

この流れで、格安SIMはどのような影響を受けるのでしょうか?

基本的には、大きな変更はないと思われますが、総務省の指導により、格安SIMへの回線の貸出し料が値下げとなる可能性が高いため、格安SIMの基本料金プランについても多少値下げとなる可能性はあります。

また、従来から指摘されていた完全かけ放題プランもワイモバイル以外の格安SIMから登場する可能性がありそうです。

真偽は不明ですが、ワイモバイル以外の格安SIM各社が完全かけ放題プランを提供できない理由が、ドコモ・auソフトバンクから回線を借りる際に、完全かけ放題のプランがないということだとまことしやかに言われています。

この点に対しても総務省は確認を取っており、指導が入る可能性があります。

いずれにしても、まずドコモが先陣を切って新料金プランを発表し数ヶ月後に新料金プランの提供が始まります。

その中で、総務省による指導項目が含まれた法律の改正・施行が今年の8月~10月あたりだと言われています。

この一連の期間に、auソフトバンクもドコモの新料金プランの内容によっては対抗した新しい料金プランを発表するかもしれませんし、格安SIM各社も多少の値下げや新たなサービスを展開してくる可能性もあります。

このような流れですので、まずはやはりドコモの新料金プランの内容が大注目となることはまちがいないですね。

要注目ですよ。