Huaweiのスマホは本当に危ないのか?
昨年、スマホで有名な中国通信機器大手ZTE社がイランや北朝鮮に対し、通信機器を違法に輸出していたという理由で、米国企業によるZTEへの輸出を7年間禁止するという制裁が科され、その制裁を解除してもらうために多額の罰金と別途米国政府への供託金4億ドル(日本円で約450億円)の搬出を余儀なくされたという事件があり話題となりました。
その後、米国と中国の貿易摩擦が関税アップの応酬などにより激化し、その過程で今度は同じくスマホやルーター端末や携帯基地局の設備で有名な中国・Huaweiテクノロジー社が米国内で不正なスパイ行為を行っている、よって米国内の5Gのインフラ整備においてHuaweiテクノロジー社を排除する、また米国の同盟国にも同様の対処を強く求めています。
いまだに米国と中国の貿易摩擦は解決されておらず、貿易交渉も前進がみられるという報道が度々されるものの完全な合意には至っていません。
しかし、英国やドイツなど欧州の国の一部は、5Gのインフラ整備でHuaweiを除外することはしないという決定を下すなど緩和した部分もありますが、いわゆるHuawei外し、Huaweiバッシングも未解決のままとなっています。
今回、Huaweiが情報を不当に抜き出すなどのスパイ行為をやっているという疑いがあるという点と5Gのインフラ整備にHuaweiが関与するとスパイ行為がやりたい放題となる(5Gはより多くのものがネットワークにつながることにより国防など重大事案に関わってくるなどの多大なるリスクがある)という点で米国が問題視しています。
米国によるHuaweiへの疑念は、実は今に始まったことではなく、オバマ大統領の時代から始まっており、2014年の時点で米国政府と契約がある米国内企業に対してHuawei製の製品の使用を禁止しています。
一方、日本国内においては、現時点ではスマホやルーターといった個別の端末に対しては、Huawei製のスマホやルーター端末は排除するべき、使用を禁止するとまではなっていませんが、ここ数ヶ月のHuaweiに対する報道により、日本国内でもHuawei製のスマホなどを敬遠している人が増えていっているという状況です。
はたして、Huaweiのスマホを使っていると個人情報など各種情報を抜き取られてしまうなどのリスクがあり、本当に危ないのでしょうか?
2. Huaweiのスマホのメリットとデメリット
まず、Huaweiのスマホのメリットとデメリットについてまとめてみたいと思います。
〇メリット
・とにかくコスパが良い
・上位モデルから下位モデルに至るまで全てのクラスで値段の割に高性能
・Androidスマホの中では性能はトップクラス
・iPhoneに匹敵するほどの動作感覚(いわゆる、ぬるぬるさくさく)
・Huaweiのスマホより高額なiPhoneより性能が優れている点が多々ある
・カメラがとにかくキレイ(特に上位機種のLeica社とのコラボモデル)
・ケーブルと電源以外にも透明なTPUケースが付属してあり、画面にフィルムも貼ってあり、別途ケースなどを買わずともすぐに使える
・全てのモデルではないが、昨年からドコモ・au・ソフトバンクがそれぞれキャリアモデルとして販売し始めた(キャリアのアフターフォローが期待できるので安心して買えるようになった)
・これだけ叩かれていても価格.comのスマホランキングでは上位独占が長らく続いている
〇デメリット
・いわゆるバックドアが仕込まれているなど情報が抜かれているのではないかという不安
・戦争などの有事際は、中国政府から指示・命令があれば中国企業は無条件であらゆる情報を中国政府に差し出さなければならないという中国国内の法律があるので不安
・人によっては中国企業や中国企業製のスマホに嫌悪感や違和感を覚える人がいる
・SIMフリー版に関して、故障時などのアフターサービスが不安
Huaweiのスマホは、とにかくコスパが良く、下位モデルから上位モデルに至るまで、それぞれのランクの中で圧倒的にコスパが良くお買い得であるという点が最も大きな特徴です。
特に、カメラに関しては、3年前のモデルP9からカメラで世界的に有名なメーカーLeica社とのコラボが始まり、スマホのカメラでありながら一眼レフ並みにキレイに写真がとれることで人気が上がってきました。
昨年の2018年モデルの上位モデルMate20 proはトリプルレンズカメラを採用し、よりキレイな写真がスマホで手軽に撮れるになり、ついにデジカメは不要になったと言われたほどでした。
また、Huaweiのスマホの上位モデルのカメラは、夜景がとにかく鮮明にキレイに撮れることでも毎年新型が発売される度に話題となっています。
ここで、昨年2018年モデルのミドルクラス同士であるHuawei P20とApple iPhone XRで同じ被写体を撮った写真を並べて比較してみましょう。
〇P20
これらの写真は、同じ時間に同じ植木を撮影したもので、設定はiPhone XRは特になし、P20はAIを有効にし、そのまま撮ったもので、2枚とも画像サイズを縮小しただけの編集をしたものです。
色合いなどの編集・加工は一切しておりません。
もう見た瞬間、P20で撮った写真のほうがより明るく鮮明で、植物らしく生き生きとした仕上がりとなっていますね。
また、人気ランキングについても前述のとおり、価格.comのスマホの人気ランキングにおいて、2019年4月下旬の時点で、1位と2位をHuaweiが独占している状況となっています。
特にランキング1位のP20 liteは昨年2018年6月に発売されたHuaweiのPシリーズの下位機種で発売当初は3万円台、最近ではランキングの画像にあるように2万円を切る価格での販売となっています。
さらに2019年3月には、格安SIMのキャンペーンにより、新規契約が条件で一括800円という強烈なキャンペーンもありました。
ここまで安いのに、スマホ端末自体の質感も悪くなく性能も中位機種に迫るほどのもので、カメラもLeicaモデルではありませんがダブルレンズカメラを採用しており、充電端子も中位機種以上でなければ搭載されていないUSBタイプCとなっています。
3. Huaweiのスマホを使う上での注意事項
さて、ここまでHuaweiのスマホの良い点を多くお伝えしてきましたが、今回の記事の本題であるHuaweiのスマホは大丈夫なのか?という点について考察してみたいと思います。
結論からいえば、現在、トランプ大統領をはじめとする米国政府が批判しているスパイ行為等については、実はその証拠が示されていないことからも真偽は不明であるため、「確実に危険である」と断定できない状況なのです。
逆に、「まちがいなく安全で大丈夫だと100%言い切れる」とも言えない状況であるともいえます。
よって、Huawei製のスマホを利用することで不安感を覚える人や気になる人は、Huaweiのスマホは使わないほうが良いでしょう。
特に、ネットバンク決済やFX・株式トレードなど、スマホ上で多額のお金を操作するという方は、以前から情報の管理に定評のあるiPhoneを利用したほうが良いと思われます。
とはいえ、前述のとおり、非常にコスパに優れ、カメラがスマホ最強と言われているHuaweiのスマホを利用したいという人には、Huaweiの独自アプリや独自機能の使用を控えておくことをおすすめします。
Huaweiの独自アプリや独自機能を利用するためには、「Huawei ID」というHuawei独自のアカウントを作成する必要があります。
実は、昨年発売されたHuawei製Androidスマホのキャリアモデル(ドコモ版のP20pro、au・ワイモバイル版のP20 lite、ソフトバンク版のMate20 pro)に関しては、Huaweiの一部の独自機能を無効にしてあり、さらにHuaweiの一部の独自アプリがインストールされていませんでした。
また、キャリアモデルであるだけにDSDS機能(SIMカードを2枚刺すことができ、かつ2つの電話番号の回線を同時待ち受けが可能である機能)があったP20 proとMate20 proは、ドコモ版のP20pro、ソフトバンク版のMate20 proではいずれもSIMカードが1枚しか刺せないようになっており、DSDS機能も無効にしてありました。
このことからもHuaweiのSIMフリーAndroidスマホを利用する場合においても、キャリア版では無効にされていた独自機能・アプリは使わないほうが良さそうです。
4. まとめ
実は、スマホというものは、手のひらサイズのモバイル通信機能・電話つきPCであり、かなり多機能にわたっていることは多くの人が知るところですが、モバイル通信機能つきのPCだけに本当に情報が漏れていないのか?はっきりいってほとんどの人には判断できかねる部分です。
よくある詐欺メールやア詐欺プリによって、情報を盗まれたということはザラにあり、ひょっとしたら、情報管理の鉄壁さがウリのiPhoneに関しても本当のところは大半の人にはわからないのです。
つまり、スマホを利用するということは、Huawei製のスマホ以前にそもそもリスクがあることなのです。
実際に、安倍首相も安全上の理由から、いまだにガラケーを利用されていますね。
少なくとも、スマホを利用するということは常に情報漏洩のリスクがあるということであり、Androidスマホを利用する場合は、必ずウイルス対策アプリをインストールし利用するなどウイルス対策をやった上で、自己責任で利用すべきものです。
Huaweiのスマホの話に戻りますが、今年の6月にも実現するのではないかと言われている米国と中国の貿易交渉の合意が本当に実現し、Huawei製の製品についても特に問題なしという話になれば、日本国内でもコスパの圧倒的な高さと今のところ唯一のLeicaとのコラボモデルという強みに関心が向き、今以上により一層売れまくると事態となる可能性もあります。
いずれにしても、Huaweiのスマホは下位~上位モデルに至るまでコスパが非常に優れており、優秀な機種であることにはまちがいありませんね。
YouTubeカウントフリーってどうなの!?~ソフトバンク・ウルトラギガモンスター+とBIGLOBEモバイル・エンタメフリー・オプションを徹底解説~
1. YouTubeカウントフリーサービスの衝撃
今では、生活にないと困るという人が多いスマホ。
そもそも、スマートフォンは、手のひらサイズのパソコンに電話機能がついたものなのですが、今では、お仕事だけではなく趣味など幅広く利用されていますね。
スマホを利用するにあたり、一番の悩みはデータ通信量の増加と利用制限だという人が最も多いのではないでしょうか?
中でもスマホのデータ通信消費量が最も激しいものが動画の閲覧です。
特にYouTubeの視聴などは、ダラダラ観ているとあっという間にGB単位のデータ量を消費してしまいます。
格安SIMの中で、LINEモバイルなどがLINE、facebook、twitter、instagramなどのSNSのデータ使用量をカウントフリーとする料金プランを打ち出して注目されました。
しかし、さすがにデータ消費量の多いYouTubeをカウントフリーするようなサービスはどの格安SIMもやっていませんでしたし、誰もそんなことはできないだろうと思っていました。
ところが、2016年から2017年にかけて、格安SIMではBIGLOBEモバイルがエンタメフリー・オプションという有料オプションサービスという形で、
・YouTube
・YouTube Music
・Google Play Music
・Apple Music
・Abema TV
・Spotify
・AWA
・radiko.jp
・Amazon Music
・U-NEXT
・YouTube Kids
の11のサービスをカウントフリーとしました。
そして、今度は、ソフトバンクがウルトラギガモンスター+という料金プランの提供をはじめました。
このギガモンスター+は、データ量が毎月50GBとそもそも大容量プランであることに加え、
・YouTube
・Abema TV
・TVer
・GYAO!
・hulu
・LINE
・twitter
・instagram
・facebook
・TikTok
10のサービスをカウントフリーとしたものです。
いずれもYouTubeがカウントフリーという点については、かなり驚異的ですし、使い方や人によっては、かなりお得なサービスといえますね。
今回は、衝撃的ともいえるYouTubeがカウントフリーとなるBIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションとソフトバンクのウルトラギガモンスター+の2つについて、比較を交えながら徹底解説していきます。
2. ソフトバンク・ウルトラギガモンスター+
まずは、ソフトバンクのウルトラギガモンスター+からです。
2018年の年末に大規模通信障害を起こしたことや、PayPayのキャッシュバックキャンペーン、通信会社としてのソフトバンクが東証1部に上場し初日から株価が暴落するなどで、久しぶりに良くも悪くも大きく注目を集めたソフトバンクですが、ウルトラギガモンスター+もかなり注目すべき料金プランです。
まず、ウルトラギガモンスター+の料金プランの内訳ですが、下表にまとめます。
データ定額50GBプラス 5,980円
通話基本プラン(2年縛りあり) 1,500円
5分かけ放題オプション +500円
完全かけ放題オプション +1,500円
1年おトク割(12ヶ月間のみ) -1,000円
おうち割光セット(ソフトバンク光セット割) -1,000円
みんな家族割+(最大4人まで) 最大-2,000円
合計 3,480円~8,980円
ソフトバンクの公式ホームページには、3,480円~とかなり安く見えるような印象を持たせていますが、このウルトラギガモンスター+は基本的に高い料金プランです。
しかし、
①1年おトク割:新規契約(MNP含む)・機種変更が条件でウルトラギガモンスター+の料金プランに加入すると最初の一年間、毎月1,000円引き
②おうち割光セット:自宅の固定回線を、ソフトバンク光を利用し、ソフトバンクのスマホ(ウルトラギガモンスター+)と併用することで、毎月1,000円引き
③みんな家族割+:家族複数人でソフトバンクのスマホ(ウルトラギガモンスター+)を利用すると、2人で500円、3人で1,500円引き、4人で2,000円引き
という3つの割引施策すべてを利用すると、ソフトバンクの公式ホームページにある通り、契約した最初の1年間は3,480円で利用できます。
ただし、通話部分をかけ放題にしたいという場合には、さらに、5分かけ放題で500円、完全かけ放題で1,500円上乗せとなります。
かけ放題のオプションに加入しない場合は、基本通話プラン1,500円と通話料として30秒の通話毎に20円が必要となります。
気になる実際の使用感は、まったく問題なくこれまでの通常の料金プランと同様に快適に利用できます。
今のところ、ウルトラギガモンスター+の料金プランの利用者のみ、通信速度を制限するような事象は見られません。
ただ、前述のとおり、家族4人でソフトバンクのスマホをウルトラギガモンスター+の料金プランで利用し、かつ自宅の固定回線をソフトバンク光にした場合は、かなり満足度の高いものとなりますが、そうではない場合、やはり「料金が高い」ということになります。
さらに、今回ご紹介しているソフトバンクのウルトラギガモンスター+と1GB/月スタートのミニモンスターという料金プランは、端末代金との分離プランとなっており、これまで毎月端末購入代金を割引いてもらえる月月割は、一切ありません。
よって、最新のiPhoneなど高額のスマホを分割で購入し、ウルトラギガモンスター+の料金プランで契約した場合、毎月のスマホ代金が予想以上に高い請求金額がやってきますので、この点は十分注意が必要です。
ただし、昨今、総務省の規制であまり見かけなくなった一括0円端末とセットで契約できた場合は、そこまで割高にはなりません。
また、ウルトラギガモンスター+とミニモンスターは、分離プランであるため、端末の購入を伴わない契約ができることも大きな特徴の一つです。
つまり、ワイモバイルと同様にSIMカード単体での契約ができるということです。
この場合は、USIM単体専用割という割引が適用となるため、下記のような支払いイメージとなります。
・通話基本プラン(2年契約なし):4,200円
・データ定額50GB+:5,980円
・USIM単体専用割:-3,000円(最大24ヶ月間)
・合計:7,180円
ここで、2年縛りのある通話基本プランを選択したら基本料金部分がマイナスになるから、そっちのほうがいいのでは?と思うかもしれませんが、このUSIM単体専用割の適用条件が、
・USIM単体で新規契約または機種変更すること
・「通話基本プラン(2年契約なし)」への加入
・「ウルトラギガモンスター+(データ定額 50GBプラス)」または「ミニモンスター(データ定額ミニモンスター)」への加入
となっており、「通話基本プラン(2年契約なし)」への加入という項目に引っかかってしまうからです。
とはいえ、2年縛りのない料金プランでかつYouTubeカウントフリーとなる料金プランとしては、おうち割光セットとみんな家族割+の2つの割引も組み合わせた場合は、かなり安い料金プランとなりますので、条件が合う人にはかなりおすすめですよ。
さらに、iPadも使うという人には、ソフトバンクのデータシェアプラスというタブレット端末専用の料金プランを活用すると、タブレットの基本料金2,000円とデータシェアプラス500円の計2,500円/月を追加するだけで、iPadも使いたい放題となります。
パソコンも出先で使いたい放題にしたい場合は、別途500円/月支払うことでテザリングも利用できるので、こちらもおすすめです。
いずれにしても、ソフトバンクのウルトラギガモンスター+は、YouTubeカウントフリーであるだけでなく、50GB/月も利用できる(翌月への持ち越しはなし)ため、実質、やりたい放題回線ともいえるため、スマホのデータ回線を徹底的に使うという人に、おすすめの料金プランといえますね。
3. BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプション
前述のソフトバンクのウルトラギガモンスター+の料金プランは、毎月の維持費が高い、光回線まで乗り換えるのは面倒、自宅の固定回線は地元のケーブルテレビを利用しているなど、もう少し安価に気軽に利用できるYouTubeカウントフリーとなる料金プランはないものか?と思う人も多いのではないでしょうか。
そこで、2つ目にご紹介したいのが、格安SIMのBIGLOBEモバイルが有料オプションサービスと提供しているエンタメフリー・オプションです。
まず、BIGLOBEモバイルは、現在、当初から提供しているドコモ回線を利用した音声回線とデータ回線の提供に加え、au回線の音声回線とデータ回線の提供も行っており、2つの回線から自由に選ぶことができます。
ただし、BIGLOBEモバイルはauを展開するKDDIの資本傘下となったということもあり、既存利用者が、BIGLOBEモバイルのドコモ回線のタイプDからau回線のタイプAへのSIMカード変更は可能であるものの、逆のタイプAからタイプDへのSIMカード変更は不可となっていますので、ご注意ください。
まず、BIGLOBEモバイルの基本料金プランですが、下記の表にまとめます(ドコモ回線のプランD、au回線のプランA共通)。
BIGLOBEモバイル | |||
音声通話 | データ通信+SMS | データ通信のみ(ドコモ回線のみ) | |
1GB音声通話スタートプラン | 1,400円 | ||
3GBプラン | 1,600円 | 1,020円 | 900円 |
6GBプラン | 2,150円 | 1,570円 | 1,450円 |
12GBプラン | 3,400円 | 2,820円 | 2,700円 |
20GBプラン | 5,200円 | 4,620円 | 4,500円 |
30GBプラン | 7,450円 | 6,870円 | 6,750円 |
3分かけ放題 | +600円 | ||
通話パック60(60分通話代込) | +600円 | ||
10分かけ放題 | +830円 | ||
通話パック90(90分通話代込) | +830円 | ||
エンタメフリー・オプション | +480円 | +980円 | +980円 |
格安SIMですので、前述のソフトバンクの料金プランとは異なり、1GBスタートで30GBまできめ細かく6段階の料金プランが設定されていますね。
しかも、今回ご紹介するエンタメフリー・オプションは、3GB以上の料金プランにオプションとして加入できますので、最安でデータ通信のみのプランの3GBのものを選択すればYouTubeカウントフリーとなるSIMカードが利用できることになってしまいます。
BIGLOBEモバイルとしてもメイン回線として利用してもらいたいという意向もあるようで、音声回線については、なんと480円/月の追加料金でエンタメフリー・オプションに加入できるようになっています。
そんなに安いのなら、断然BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションのほうが良いのでは?という意見も多いかもしれませんが、一つ注意すべき点があります。
それは、BIGLOBEモバイルは、格安SIMであるということです。
スマホや格安SIMに詳しい人ならピンとくるかと思いますが、基本的に格安SIMは大手3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)から回線を有料で借りて、エンドユーザーへ音声・通信サービスを提供しています。
よって、どうしても帯域不足となりがちで、よく話題となる格安SIMの平日昼休みの通信速度の低下が発生しがちなのです。
さらに、通常の回線帯域が空いている時間帯においても、大手3キャリアやサブブランドと呼ばれるUQモバイル・ワイモバイルと比べると、通信速度が劣ってしまう傾向があります。
話が長くなりましたが、このような格安SIMならではの事情があり、BIGLOBEモバイルも大手3キャリアほど快適に通信サービスを利用できることは難しいということが実情です。
よって、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションも通信速度が遅くなりがちで、平日昼休みや夕方の時間帯になると、YouTubeを観ていて動画が止まってしまうということがよくあります。
あと、エンタメフリー・オプション加入者に対して速度制限を行っている傾向があり、実際に比較してみると、エンタメフリー・オプションに加入していない状態だと、空いている時間帯で10~20Mbps程度の速度が出るものが、エンタメフリー・オプションに加入した状態だと、1~5Mbps程度に落ちてしまいます。
ただし、YouTubeの動画が止まらずに比較的快適に観られるように対策・調整をしているとのことです。
BIGLOBEという会社は、もともと、インターネット黎明期からずっとインターネットプロバイダ事業をやっていて、通信に関する技術力には定評のある会社です。
YouTubeカウントフリーとなるオプションサービスを打ち出した当初は、大手3キャリアでさえ提供できていないYouTubeカウントフリーサービスなど、格安SIMなんだから無理に決まっている、そのうちサービスが破たんしてしまうだろうなどと言われていました。
しかし、BIGLOBEの持ち前の技術力により、自社内でエンタメフリー・オプション加入者がYouTubeを利用する際に、動画サイズを圧縮し、回線帯域がパンクしないように工夫することにより、サービスを維持し続けているのです。
具体的には、回線速度が10Mbps程度もあれば、720pもしくは1080pのHD、フルHD画質でYouTubeを閲覧することができるところを、240pもしくは360pへシステムにより強制的に画質を落とすことで回線帯域を確保しているということです。
そもそも、スマホの5~6インチ程度のサイズでYouTubeを閲覧する際に、HDやフルHD画質レベルの高画質は必要とされません。
実際に、スマホの画面サイズで360pの画質でYouTubeを閲覧しても、そこまで画質が汚いとは思わないものです。
ただし、前述のとおり、BIGLOBEモバイルも格安SIMであるため、その構造上、どうしても通信が込み合う時間帯に速度低下が発生しやすく、YouTubeの動画がカウントフリーとなるエンタメフリー・オプションに加入しているとはいえ、実際に込み合う時間に利用してみると、YouTubeの動画がよく停止してしまうという状況に陥ります。
このようなことが嫌だという方には、お金はかかるもののソフトバンクのウルトラギガモンスター+の方がおすすめとなります。
やはり、料金が高い、料金が安いというからには、それなりの根拠と理由があるものなのですね。
最後に、BIGLOBEモバイルでは、大手3キャリアと同様に端末購入サポートにあたる端末割引施策(24回)がある料金プラン、スマホまる得プランも始めていますので、こちらも簡単にご紹介しておきましょう。
概要は以下のとおりです。
このように、24回にわたって端末購入サポートが受けれる代わりに、大手3キャリアと同様に2年間の縛りが発生し、いわゆる2年縛りの契約となります。
BIGLOBEモバイルの通常の音声契約は12ヶ月縛りの契約ですので、2年間も縛られたくないという方には、不向きなプランといえますね。
実際に、BIGLOBEモバイルのスマホまる得プランで契約したところ、やはり通信速度が大手3キャリアと比べると遅いなどの不満が出てきて、1年以内に解約する場合には、
・音声通話サービス契約解除料(12ヶ月以内解除料):8,000円
・2年契約プラン解除料:6,000円
の2種類の解除料、つまり違約金が必要となり格安SIMとしては大きな金額のお金が必要となりますので、十分注意してくださいね。
BIGLOBEモバイルの格安SIMが気になるけど不安だという人には、まず、解約金が一切かからないデータSIMの契約をして、余ったスマホかルーターに刺してお試しで使ってみることをおすすめします。
もし、気に入らなければ契約1ヶ月目で解約しても毎月の利用料のみで本当に解約できてしまいますので。
あと、中古のルーターを活用する場合には、PCかスマホ経由でルーターのAPNを設定しなければいけないことから、比較的難易度が高いため、初心者の方にはおすすめできませんので、スマホを活用したほうが良いかもしれません。
4. まとめ
今回は、YouTubeカウントフリーとなるとなるソフトバンクのウルトラギガモンスター+とBIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションについて詳しくご紹介しました。
YouTubeカウントフリーの料金プランは気になっている人が多いのではないでしょうか。
毎月の維持費があまり気にならない人や常に快適に使いたい人にはソフトバンクのウルトラギガモンスター+がおすすめです。
実際に使ってみると、驚くほど快適に利用でき、今のところ、以前のソフトバンクがこっそりやっていたような変な速度制限も一切かかっていません。
デメリットはやはり金額が高いということにつきます。
家族全員で使う、光回線もソフトバンク光を使っているなどハードルの高い割引施策を受けることができれば、かなりいい料金プランだと思います。
一方、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションは安価な3GB/月のプランから利用でき圧倒的に安いです。
しかし、通信が混み合う時間帯には動画が止まってしまうこともあるので、その辺が許容できれば、BIGLOBEモバイルのエンタメフリー・オプションも十分におすすめです。
BIGLOBEモバイルの詳細はこちら↓
ソフトバンク光は本当に遅いのか?ソフトバンク光について徹底解説!!
1. ソフトバンク光とは?
普通にどの家庭でも自宅回線があるくらいインターネットが普及しましたが、自宅回線で最も多くの人が利用しているであろうものが光回線です。
以前の記事でもご紹介しましたが、長らくNTT東日本・西日本がフレッツ光という名称で光回線サービスを提供していました。
ところが、2015年2月からNTTがフレッツ光回線の卸売を開始したことにより、NTTから光回線を仕入れて、通信関係各社が自社の特典サービスを付加し末端の顧客(法人・個人)へ販売する形がはじまり、このフレッツ光の販売形式を一般的に「光コラボ」と呼ばれています。
携帯電話各社ももれなく自社の光コラボ回線を用意し、販売しており、自社のスマホとの契約のセット割などの割引施策などで顧客の囲い込み施策として活用しています。
今回は、その中でソフトバンク光についてご紹介するのですが、ネット上での評判があまり良くないことが気になっている人も多いのではないでしょうか?
とはいえ、ソフトバンクユーザーがソフトバンク光を利用すると、1回線あたりずっと毎月1,000円の割引となるセット割があるため、家族4人でソフトバンクのスマホを利用すると、ソフトバンク光の料金が実質2,000円以下となるケースも発生します。
また、ソフトバンクは、日本で最初にiPhoneの取り扱いを初めて数年間iPhoneの独占契約をAppleと結んでいたという経緯もあり、いまだにソフトバンクの回線を契約してiPhoneを使っているという人が多いのではないでしょうか。
今回は、ソフトバンク光について、実際に契約して使ってみた結果と評価を交えながら、徹底解説していきます。
2. ソフトバンク光って本当に遅いの?
さて、ソフトバンク光の回線速度そのものについてですが、結論から言いますと、ソフトバンク光の速度は速いです。
むしろ、ドコモ光より速いケースが多いですし、回線速度の速さで定評のあるauひかりに匹敵するほどの速さです。
では、なぜここまでソフトバンク光の評判が悪いのでしょうか?
3. ソフトバンク光が遅いと感じる理由とその対策
ソフトバンク光が遅いと感じる理由は主に2つあります。
①ソフトバンク光スタート当初から利用していて、IPv4のみ対応の光BBユニットレンタル機器E-WMTA2.1を利用している
②最近ソフトバンク光を契約したもしくは最新の光BBユニットレンタル機器E-WMTA2.3を利用していて、回線そのものもIPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4タイプへ変更しているが、光BBユニットレンタル機器E-WMTA2.3のWifi機能が弱く通信が断続的に切断され、いわゆるパケ詰まり(光回線のデータ通信が断続的に詰まる)の状態にしばしばなっている
まず①の状態の人は、ソフトバンク光のサポートに申し出て、レンタル品の光BBユニットレンタル機器を最新のE-WMTA2.3に交換してもらいましょう。
②の状態の人は、マイソフトバンクの光回線の契約を確認し、IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4タイプが有効になっていなければ、マイソフトバンクからWEB上でのかんたんな手続きで、変更できますのでIPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4を有効にしましょう。
これで、かなり通信速度が改善されますが、実際に利用していると、ひと昔前に3G回線でスマホを利用していた時によく話題となったパケ詰まりのような状態が、ソフトバンク光でも発生し、例えばAmazonプライムビデオなどのVODサービスを利用していて、突然、動画が停まってしまう状態となることが数十分に一回程度の頻度で断続的に発生します。
この原因は、光BBユニットレンタル機器E-WMTA2.3のWifi機能が弱く、Wifiの電波が飛んだり飛ばなかったりを繰り返していることが原因です。
だからといって、レンタル品の光BBユニットを解約し返却してしまうと、人によりますが契約によって割引額が減額されてしまう可能性が高くおすすめできません。
ただし、この最新バージョンの光BBユニットのWifi以外の性能は非常に高く、この機器のおかげで本来面倒な設定が必要なIPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4も不要となっており契約上IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4の機能が有効になっていれば接続するだけです。
ここでおすすめしたい対策が、別途、市販のWifiルーターを購入し、光BBユニットのWifi機能をオフにしてしまい、購入してきた市販のWifiルーターと光BBユニットをLANケーブルで接続し、市販のWifiルーターから電波を飛ばすという回避方法です。
実際に、価格.comで低価格で高性能とコストパフォーマンスに優れているという理由で、人気となっているNEC製のWifiルーターを購入し、光BBユニットにLANケーブルを接続して利用してみると、見事にパケ詰まりが改善されました。
(NEC製Aterm WG1200CR Amazonにて3,596円で購入)
これ以降、パケ詰まりなどインターネット接続が止まる、固まるという事象は一切なくなりました。
速度もスピードテストの結果でもわかるように、下り速度200Mbps以上と光回線の実測としては、かなり速い分類となっています。
(ソフトバンク光IPv6高速ハイブリッド IPv6 IPoE + IPv4有効の上、NEC製Aterm WG1200CRから電波を飛ばす状態にすると200Mbps以上の通信速度が出て、パケ詰まりもなく快適にインターネットが利用できるようになった! )
欠点としては、どの光回線でも必須となっているNTT東日本/西日本の提供機器であるONU(回線終端装置)も含めて、ONU→光BBユニット→市販のWifiルーターと3つの機器をLANケーブルで接続することになり、ごちゃごちゃしてしまう点です。
(左からソフトバンク光BBユニットE-WMTA2.3、NEC製Aterm WG1200CR、NTTのONUと3つの機器をLANケーブルで接続する必要があり、電源も3つ刺す必要がある)
また、フレッツ光やドコモ光で通信速度が遅い場合の対策として、回線はそのままでプロバイダーのみを変更するという手段が有名ですが、ソフトバンク光の場合、対応プロバイダーはYahoo!BBのみとなり、プロバイダーの選択肢1つしかありませんので、プロバイダー変更という手法は2019年1月現在では不可となっています。
また、ソフトバンクの今までのやり方からして、プロバイダーを他社に開放するという可能性は低いと思われます。
最後になりましたが、ソフトバンク光の料金についても少し触れておきたいと思います。
〇ソフトバンク光の月額料金
・集合住宅:3,800円
・戸建住宅:5,200円
【いずれもプロバイダー料込み、開通工事費新規の場合24,000円(分割可、フレッツ光・ドコモ光等からの転用の場合は不要)、契約事務手数料3,000円、他社光回線からのりかえの場合24ヶ月間毎月1,000円割引(最大10回線まで)】
ソフトバンク光とソフトバンクスマホ・ケータイのセット割(おうち割)で、永年ソフトバンクスマホ代から毎月最大1,000円引き
ドコモ・auともに自社の光回線とのセット割がありますが、ソフトバンク光と家族全員がソフトバンクのスマホを利用した場合の割引はソフトバンクが、一番インパクトがあるような気がしますね。
4. まとめ
今回は、ソフトバンク光について徹底解説してきましたが、ソフトバンク光は遅いどころか基本的には相当速い光回線です。
しかしながら、前述したような、いくつかのトラップがあり、それらをクリアする必要があるので、どうしてもそういった情報を知らない人からすると、ソフトバンク光は遅い!ソフトバンク光は使い物にならない!といった悪い評価・評判が拡まってしまうのでしょう。
携帯通信会社の光コラボ回線なので、どうしてもソフトバンクとワイモバイルのスマホユーザーでなければ割引施策が適用されないので、ドコモ・auユーザーにはおすすめしにくい光回線ですが、ソフトバンク・ワイモバイルユーザーであれば、ソフトバンク光は使わないと損をするくらいお得な光回線ですので、おすすめですよ。
詳細はこちら↓
【2019年版】格安SIMどこが一番速い?使うならどこが一番おすすめ?
1. 2018年末までの格安SIMの速さやおすすめのおさらい
これまで何度か格安SIMの会社別の通信速度などからおすすめの格安SIMをご紹介してきましたが、このたび、公平性の意味合いからデータを活用させていただいているMMD研究所が2019年3月時点での格安SIM各社の通信速度の調査結果を公表されたので、今回は、2019年3月時点でのおすすめの格安SIMと昨年からの変化について、考察してまとめてみたいと思います。
まずは、格安SIMの2018年の傾向をおさらいしてみましょう。
格安SIMを選ぶ際に、通信速度の速さや快適性だけで選ぶ場合は、au・ソフトバンクのサブブランドでもある、UQモバイルとワイモバイルがダントツに速くおすすめでした。
理由としては、基本的に格安SIMの事業者であるMVNOは、末端の利用者に対して通話・通信サービスを提供するために大手通信キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)から回線を借りているため、少々回線が混雑したとしても安易に回線を増強するわけにはいかないのですが(経費がかさみビジネスとして成り立たないため)、サブブランドであるUQモバイルとワイモバイルであれば、回線も通常の格安SIMよりも太く構築できるためです。
サブブランドの優位性は不公平であると監督官庁である総務省から問題視されていますが、今の時点では、大きな規制をするということはないため、格安SIMを使うとしても大手3キャリアと同程度に快適に使いたいというのであれば、前述のとおり、UQモバイルとワイモバイルの2つに限ります。
さらに、大手3キャリアと同じように通話完全かけ放題も利用したいということであれば、ワイモバイル一択となります(スーパー誰とでも定額:スマホプラン+1,000円/月、ケータイプラン+1,500円/月)。
格安SIMの大きな欠点として、通話完全かけ放題がワイモバイル以外では、いまだにないということですので、お仕事やお友達との長電話などをする方が格安SIMを利用しようと思えば、ワイモバイルしかないという状況です。
また、昨年はドコモ・au回線に続き、ソフトバンク回線を利用した格安SIMサービスが多く出てきたこともポイントとなりました。
特に、mineoとLINEモバイルはソフトバンク回線での格安SIMの提供を開始したことにより、ドコモ・au・ソフトバンクとすべての大手キャリアの回線を利用した格安SIMサービスの提供が実現できました。
このことにより、mineoとLINEモバイルであれば、大手3キャリアでスマホを使っていた人が通信費の節約目的で格安SIMへ移行しようとした時に、スマホ端末を新たに購入する必要がなくなったことや、一般の方には、まだまだハードルの高いSIMロック解除もすることなく、mineoやLINEモバイルへMNPでの乗り換えの手続きだけで移行できるようになったことは、かなり大きな出来事でした。
昨年までの格安SIMの傾向と特徴をまとめてみましょう。
・通信速度の速さで選ぶなら、UQモバイルとワイモバイルの2択
・通話完全かけ放題が必要であればワイモバイル1択
・mineoとLINEモバイルはドコモ・au・ソフトバンクの3つの回線から選べる
・格安SIMではBIGLOBEモバイルのみ、YouTubeカウントフリーとなるエンタメフリー・オプションがある(ドコモ・au回線いずれも選択可)
・UQモバイルとワイモバイル以外の格安SIMは、相変わらず昼休みの時間帯は大幅な速度低下が発生する
・早朝など回線が空いている時間帯は格安SIMでも30Mbps~80Mbpsくらいの速度は出る
・OCNモバイルONE、IIJmio、BIGLOBEモバイルは、ドコモのパケットシェアと同様に家族で毎月のデータ容量をシェアできるプランがある
・格安SIMにも違約金が発生する契約期間の縛りがあるが、6ヶ月~12ヶ月間と大手3キャリアの2年縛りと比べると期間が短く良心的
・格安SIMのデータ通信のみのプランに限っては、違約金の発生する契約期間の縛りは今のところ一切ない(契約・開通日の翌日に解約しても違約金は本当に0円)
・スマホ端末を新たに購入する場合は、楽天モバイルとOCNモバイルONEが定期的にスマホ端末の大幅な割引キャンペーンを実施しているのでおすすめ
・なんやかんやで2018年の格安SIM人気No.1は実は楽天モバイルだった
2. では、2019年現在ではどう変わった?
さて、それでは2019年に入り格安SIMの状況や傾向は何か変わったのでしょうか?
少し前述しましたが、MMD研究所が2019年3月7日~11日の5日間にわたって調査した格安SIMの通信速度の結果をまずは見てみましょう。
まず、下側の表で、赤枠で囲ったとおり、通信速度に関しては、2019年もUQモバイルとワイモバイルの2社が完全に抜け出ています。
通信速度での次点グループとして、青枠で囲った、mineo(au回線)とBIGLOBEモバイル(au回線)の2つが下り速度がそれぞれ、平均23.6Mbps、14.3Mbpsと健闘していることがわかります。
ソフトバンク回線を利用した格安SIMサービスが、スタート当初、かなり速くて良いという評判がありましたが、MMD研究所の2019年3月での調査結果からは、そこまでの速さは見受けられず、むしろ、au回線を用いた格安SIMの速度の速さが目立つ結果となっていますね。
特に、BIGLOBEモバイルは、前述の通り、ドコモのパケットシェアと同様に家族でデータ量を分け合えることができる料金プランがあるため、家族全員で格安SIMを使う際には、有力な候補となります。
以前BIGLOBEモバイルの紹介記事の際にお伝えしましたが、BIGLOBEモバイルのオプションプランにエンタメフリー・オプション(音声プラン480円/月、データプラン980円/月)というものがあり、YouTube・Abema TV・U-NEXT・YouTube Kids・Google Play Music・YouTube Music・Apple Music・Spotify・AWA・Amazon Music・LINE MUSIC・radiko.jp、らじる★らじる・Facebook Messengerの14のサービスがカウントフリーとなりデータ量の消費対象とならない人気オプションサービスですが、このエンタメフリー・オプションに加入すると、通信速度が制限され、だいたい最高でも5Mbps程度までとなりますので、ご注意ください。
とはいえ、実際に使ってみたところ、エンタメフリー・オプション加入による速度制限を受けたところで、スマホが使えない、WEBページの画像が表示されないなどといったことはなく、スマホを普通に使う分にはまったく問題ありません。
一方、ドコモ回線を利用した格安SIMの通信速度は、2018年と同様に通信速度が低めな傾向となっています。
表からもわかるように、特に、楽天モバイル(ドコモ回線)とBIGLOBEモバイル(ドコモ回線)は平均の通信速度がそれぞれ、4.7Mbps、3.9Mbpsとかなり遅くなっています。
しかしながら、前述のとおり、格安SIMの人気ランキングでは楽天モバイルが昨年1位とかなり健闘しています。
通信速度がかなり遅いことがデメリットですが、他方、メリットとして、格安SIMの利用でも人気の楽天ポイントが貯まり、楽天SPUプログラムにおいて楽天モバイルの回線の保有により、常に+1%となり楽天ユーザーには見逃せないメリットとなっています。
また、こちらも有名な話ですが、定期的に三木谷割りと呼ばれる、楽天モバイルの音声契約が条件でのスマホ端末の購入において、大幅な値引きのキャンペーン施策があり、かなりの人気施策となっています。
いずれにしても、2019年もおすすめの格安SIMは、UQモバイルとワイモバイルの2つであることには変わりないようですね。
3. 大手3キャリアへの総務省の指導でどう変わる?
すでに新聞・テレビ等で大々的に報道されているため、ご存知の人も多いと思われますが、今回、ついに総務省が本気になって、法律の改正により、スマホ・ケータイプランの分離プランの必須化(スマホ・ケータイ端末代金の値引きの禁止)、スマホ・ケータイの毎月の料金プランの値下げが強制されます。
ところが、スマホ・ケータイ端末代部分まで含めると値下げにはならないのではないかと言われていますが、純粋に毎月の料金プランに関しては3キャリアとも値下げとなることはまちがいなさそうです。
特に、ドコモは2019年4月中にも総務省の指導と法律の改正に対応した新料金プランを発表すると言われていますが、内容としては、auのピタットプランやソフトバンクのミニモンスタープランと同じようなものになるのではないかと言われています。
この流れで、格安SIMはどのような影響を受けるのでしょうか?
基本的には、大きな変更はないと思われますが、総務省の指導により、格安SIMへの回線の貸出し料が値下げとなる可能性が高いため、格安SIMの基本料金プランについても多少値下げとなる可能性はあります。
また、従来から指摘されていた完全かけ放題プランもワイモバイル以外の格安SIMから登場する可能性がありそうです。
真偽は不明ですが、ワイモバイル以外の格安SIM各社が完全かけ放題プランを提供できない理由が、ドコモ・au・ソフトバンクから回線を借りる際に、完全かけ放題のプランがないということだとまことしやかに言われています。
この点に対しても総務省は確認を取っており、指導が入る可能性があります。
いずれにしても、まずドコモが先陣を切って新料金プランを発表し数ヶ月後に新料金プランの提供が始まります。
その中で、総務省による指導項目が含まれた法律の改正・施行が今年の8月~10月あたりだと言われています。
この一連の期間に、auとソフトバンクもドコモの新料金プランの内容によっては対抗した新しい料金プランを発表するかもしれませんし、格安SIM各社も多少の値下げや新たなサービスを展開してくる可能性もあります。
このような流れですので、まずはやはりドコモの新料金プランの内容が大注目となることはまちがいないですね。
要注目ですよ。
@Niftyの格安SIM・NifMoについて徹底解説!
1. NifMoとは?
NifMoは、インターネットプロバイダーの老舗で有名な@Nifty(ニフティ)がドコモから回線を借りて運営しているMVNO(仮想移動体通信事業者)で、SIMカードの提供だけではなく、新品SIMフリースマホ端末のセット販売も行っています。
@Niftyのブランド力と安心感、安定のドコモ回線を利用している格安SIMサービスということで、これからドコモ・au・ソフトバンクといった大手3大キャリアから月々のスマホ代を節約するために格安SIMを検討されている方には、おすすめのMVNOの一つです。
2. NifMoって実際のところどうなの?
音声・データプラン共に、データ通信量の選択肢が3、7、13GBの3つしかないことがデメリットと言えばデメリットですが、逆にシンプルでわかりやすい料金体系となっています。
また、家族で使えばお得になるファミリープログラムや10分かけ放題オプションサービスなど、最近の格安SIMで求められるサービスは一通り揃っています。
NifMoの一番の大きな特徴は、頻繁に行われている回線増強です。
格安SIMサービスは、前述したようにドコモなどの大手キャリアからお金を払って回線を借り、その回線を利用して利用者へ通話・通信サービスを安く提供しているという仕組みから、利用者数が増えればその分どうしても回線速度が遅くなってしまいます。
速度低下の対策として、通信回線の帯域幅をドコモなどの大手キャリアからより多く借りるということになりますが、当然、そこにはコストが発生するため、収入と支出のバランスが崩れ今の価格帯での格安SIMサービスの提供が困難になりかねないため、一般的には頻繁に実行できないのが実情です。
しかし、NifMoは、定期的に回線増強を継続しており、実際にNifMoの公式ホームページにて、直近でいえば、2018 12/1、10/6、9/29、9/8、9/1と過去に回線増強した実績を詳細に公表しています。
実際のNifMoの通信速度は、本家のドコモほどの速度は出ませんが、スマホの利用には必要十分な速度が出ていますし、利用者数や通信量の動向を見極めて毎月2回程度の速度増強の対策を取っているNIFMOのサービス提供事業者としての姿勢にはとても好感が持てますし、安心して利用できます。
3. メリットとデメリットについて
次にNifMoのメリット、デメリットです。
まずメリットから。
・1つ目は、前述した頻繁に行われる回線増強です。
結局のところ、格安SIMサービスは利用者数が少ないと通信速度が出やすく快適に利用できますが、iPhoneのセット販売を開始したなど、何かのきっかけで人気が急上昇し新規利用者が短期間に急激に増えると、一気に回線速度は低下し快適にスマホを使えない状況となるという仕組みは格安SIMの宿命です。
記憶に新しいところだとLINEが運営する格安SIMのLINEモバイルは2017年の始めにはドコモ系の格安SIMの中ではかなり通信速度が速く人気となり、新規利用者が右肩上がりに増えていきました。
その結果、2017年の夏の終わり頃から速度低下が明確になり、他のドコモ系格安SIMと大して変わらないあるいは少し遅い程度の通信速度となってしまったという事例もあります。
格安SIMを利用する上で、最初の頃は快適に利用できていたが何かのきっかけで通信速度が急激に低下してしまい、音声契約を解約するかMNPで他の格安SIMへ移るとなると違約金が発生するという状況に陥るリスクはどの格安SIMでもあります。
しかし、NifMoのように利用者数・通信量を常に監視しながら適切に回線増強を実施しているという姿勢には安心感が持てるので、初めて格安SIMを利用する方でも安心して格安SIMに切り替えることができるわけです。
・2つ目のメリットは、7GBのデータ量のプランでは格安SIM最安値の水準で安いことです。
- NifMo 7GB音声プラン:2,300円(税別)
- NifMo 7GBデータプラン:1,600円(税別)
参考までに、低価格で定評のあるDMMモバイルの7GBの音声プランは2,560円(税別)、データプラン1,860円(税別)となっています。
・3つ目のメリットは、NifMoバリュープログラムによって毎月の料金を安くすることができることです。
NifMoバリュープログラムとは、ハピタスのようなポイントサイトのようなシステム(アンケート回答やハピタスのWEBサイト経由にてクレジットカード発行でポイントがもらえるような自己アフィリエイトのシステム)がNifMoにあり、例えば、ある月にNifMoバリュープログラムを経由して対象のクレジットカードを発行して2,000ポイントがもらえたら、その2,000ポイントがNifMoの利用料金から2,000円の割引となり安くなります。
アンケートの回答などは、獲得ポイント数は少ないものの継続して地道に取り組めるのでおすすめですね。
・4つ目のメリットは、既存利用者が機種変更を行う場合、割安な価格でスマホ端末を提供していることです。
既存利用者が機種変更を行う場合のスマホ端末代金の価格は、NifMoの通常のものより2,000円~4,000円程度の割引となっており、既存利用者を大事にしようという姿勢がうかがえます。
また、端末ラインナップも全19機種(2018年10月現在、うち1機種SIMフリールーター端末)で、2万円程度の格安スマホから9万円のハイエンド端末まで揃っており充実しています。
ただし、iPhoneの取り扱いはありませんので、iPhoneを利用したい場合は、AppleストアでSIMフリー版を購入するか、大手キャリアで使っていたiPhoneが手元にある場合SIMロック解除して利用するかになりますので、ご注意ください。
ドコモ・au・ソフトバンクいずれも解約後のSIMロック解除は、ようやく総務省の指導により2019年にはできるようになる見込みですが、今のところ出来ないので、ご注意ください。
また、ドコモ版のiPhoneは、NifMoがドコモ回線を利用していることからSIMロック解除せずとも利用可能です。
・5つ目のメリットは、NifMoファミリープログラムで、家族もしくは一人で複数のSIMカード(最大7契約まで)を利用することでお得となることです。
基本的には、ドコモのパケットシェアパック、IIJmioのファミリープラン、BIGLOBEのシェアSIMと同様に、シェア専用プラン3GB/月・7GB/月・13GB/月を家族でシェアする形となります。
ただし、NifMoの場合は、複数枚のSIMの契約をまとめることで、それぞれのSIMの契約データ量が毎月0.5GBほど追加となり、追加された合計のデータ量をシェアできるシステムとなります。
例えば、家族4名で7GBのシェア音声プランを利用しており、NifMoファミリープログラムに参加した場合、2GB/月増え計15GB/月使えるようになります。
しかも、大半の格安SIMではデータシェアを利用する場合、契約名義を同一名義に揃えないと利用できないことが多いのですが、NifMoの場合は契約名義がバラバラでもデータシェアを利用できるので、大手キャリアからMNPでNifMoに加入する時にMNPの前に回線の名義変更をしなくて済むなど面倒が少なくて助かります。
ただし、このNifMoファミリープログラムは「申込の翌月から適用」であることと、NifMoは通常余ったデータ量を翌月に繰り越すことができますが、この0.5GB分のボーナスデータ量分の繰り越しはできないので、ご注意ください。
・6つ目のメリットは、スマホ端末保証サービスの充実です。
NifMoには、SIMカードと端末セットで購入した場合の保証サービス「NifMoあんしん保証」と手持ちのSIMフリースマホ端末が対象となる保証サービス「NifMoあんしん保証for SIMフリー」の2つが用意されており(いずれも税別380円/月)、保証期間は3年間で保証サービスの詳細は下記にまとめます。
・NifMoあんしん保証(交換サービス):端末交換にかかる費用1回目/5,000円~15,000円、2回目/10,000円~20,000円、3回目以降は端末の定価、電話1本で翌日~2日以内に交換機を届けてくれる
NifMoあんしん保証for SIMフリー(修理・交換サービス):年間2回まで利用可、2回目までの修理代金は0円(修理代金の上限40,000円、上限を超える場合は差額負担)、修理不能で交換となった場合は、1回目・4,000円、2回目・8,000円(いずれも上限40,000円で上限を超える場合はさらに差額負担)
NifMoあんしん保証for SIMフリーに関しては、これまでNIFMO(ニフモ)新規契約時にしか申込ができなかったのですが、2018年3月7日より既存利用者でも途中から申込可能となり、さらに利用しやすくなりました。
しかも、NifMoあんしん保証for SIMフリーは人気のiPhone・iPadも対象となっています。
・7つ目のメリットは、Niftyのセット割のまるっと割です。
Niftyプロバイダーサービスを利用している方だと、税別200円/月の割引、@Niftyでんきを利用している方だと税別250円/月の割引、両方の場合だと税別450円/月の割引となります。
次にデメリットです。
・1つ目のデメリットは、UQモバイルやワイモバイルといったいわゆる大手キャリアのサブブランドの格安SIMと比べると、通信速度の速さと安定性が劣ることです。
これは前述した格安SIMサービスの仕組みからして仕方のないことですが、auのサブブランドのUQモバイルとソフトバンクのサブブランドのワイモバイルという関係性から、通信速度と安定性については、他の格安SIMに勝ち目がない状況となっていますので、大手キャリアと同程度の通信速度と安定性を求める方には、UQモバイルとワイモバイルがおすすめとなります。
・2つ目のデメリットは、完全かけ放題のオプションサービスがないことです。
NifMoの専用アプリ経由での通話が条件で、NIFMO10分かけ放題(税別830円)とNIFMO半額ダイヤル(オプション料金無料で10円/30秒となる)はあるものの、長電話が多い方でLINEなどのデータ通話サービスを使わないという方には、節約のつもりでNifMoを契約したものの通話料金分が原因で、かえって毎月のスマホ代が高くなってしまったということになりかねません。
格安SIMで節約したいが通話かけ放題は必須という方には、格安SIMで唯一完全かけ放題オプションがあるワイモバイル一択となります。
・3つ目のデメリットは、帯域制限があることです。
1日に〇〇〇MB以上利用したら、毎月のデータ量の上限に達していなくても翌日最大200kbpsの通信速度に制限するという帯域制限を課す格安SIM事業者がありますが、実はNifMoもその一つです。
最近では、格安SIMにおいても帯域制限を撤廃する事業者が増えてきていますが、残念ながら、NifMoにはまだこの制度があります。
ただし、上図の通り帯域制限の条件が、
- 3GBプラン:650MB/日
- 7GBプラン:1,500MB(1.5GB)/日
- 13GBプラン:2,800MB(2.8GB)/日 (いずれも速度制限は最大200kbps)
となっており、かなり緩くなっていますので、普通の使い方をする方であれば、この帯域制限はあまり気にする必要はないかもしれませんし、制限を受けた場合でも、以前は3日間速度制限を受けていましたが、今は1日間だけの速度制限となっています。
4. 料金プランについて
次にNifMoの料金プランをご紹介します。
データ容量 | 音声通話対応SIM | SMS対応データSIM | データ通信専用SIM |
3GB/月 | 1,600円 | 1,050円 | 900円 |
7GB/月 | 2,300円 | 1,750円 | 1,600円 |
13GB/月 | 3,500円 | 2,950円 | 2,800円 |
上表のように、非常にシンプルでわかりやすいもので、その他オプションサービスとして、
- NifMo 半額ダイヤル:月額無料、20円/30秒が10円/30秒へと半額
- NifMo 10分かけ放題:税別830円/月(いずれも専用アプリ経由での発信が条件)
- NifMo訪問レクチャー:税別480円/月でスマホの接続、設定、操作方法の説明などの初回訪問レクチャーが、回線契約から24カ月以内であれば基本操作説明60分まで追加料金なしで利用可(ただし、60分を超える場合は税別1,380円/15分毎、2回目以降の再訪問は税別6,500円/回・60分の別途費用が必要)
が用意されてあります。
格安SIMにおいても、かけ放題オプションサービスが各社で提供が始まりましたが、前述したように無制限のかけ放題オプションサービスは残念ながら今のところワイモバイルしかありません。
しかし、その他の格安SIMは5分かけ放題というものが多く、大手キャリアでも無制限のかけ放題か5分かけ放題かの選択となっています。
NifMoの場合は10分間のかけ放題となっていることから、通常の電話であれば十分事足りると思われますので安心して電話ができますね。
5. まとめ
今回は、Niftyの格安SIM 、NifMoについてお伝えしました。
UQモバイル・ワイモバイルといったサブブランド格安SIMと比べると、どうしても通信速度の遅さと時間帯による不安定さ(特に平日昼休みの時間帯)が気になるところですが、ドコモ系格安SIMの中では、きめ細かな回線増強を継続して行っているという誠実な姿勢に好感が持て、初めて格安SIMを利用する場合でも安心して利用できます。
また、運営とサービス品質に対する自信からか、通常、格安SIMの音声回線の解約・MNP転出は12ヶ月間の縛りがあり、この期間内に解約・MNP転出を行うと8,000円~12,000円程度の短期解約違約金を取られてしまいますが、NifMoの場合は、縛り期間6ヶ月で税別8,000円と期間が短く違約金も比較的安価に設定されていますので、この点についても安心して音声プランを契約できますね(データプランは縛り期間なし)。
また、au回線を利用するUQモバイルとソフトバンク回線を利用するワイモバイルに対するNifMoを含めたドコモ系格安SIMのメリットは、やはりドコモ回線の圧倒的な通話・通信エリアです。
都市圏では今やエリアの違いはあまり感じられませんが、地方都市、特に山間部においてはいまだに「ドコモでなければつながらない」といった評判をよく耳にします。
NifMoは、決して格安SIMの中では爆速というわけでもなく特別に料金が安いというわけでもありませんが、ある程度の水準で常に一定で安定しており運営姿勢も誠実であるので、格安SIM初心者の方に特におすすめですよ。
NifMo(ニフモ)の公式サイトはこちら
子供向け格安SIM・TONEモバイル徹底解説
DVDレンタルや書籍販売のお店で有名なTSUTAYAがドコモから回線を借りて提供している格安SIMサービスがTONEモバイルです。
1. TONEモバイルとは?
TONEモバイルは、子供向けの格安SIMとして特化していることが大きな特徴で、具体的には、オプションサービスを豊富にすることで基本料金プランは1種類のみ、販売端末も専用Androidスマホ1機種のみとシンプルにし、子供がスマホを利用するにあたり、各種制限を簡単に設定することができるようになっています。
また、2018年4月から、中高生に人気のiPhoneでも利用できるようにTONE SIM for iPhoneという名称で、SIMカードのみでの契約もできるようになりました(iPhoneのみ利用可、SIMフリーAndroidスマホは不可)。
特に子供にスマホを使わせる場合、毎月の料金について心配になりますが、TONEモバイルの料金プランは、1,000円でIP電話の基本料金(TONE SIM for iPhoneの場合は1,500円、また通話した場合は別途通話代が必要)と通信速度を低速に制限した上でのデータ通信使い放題というものとなっていますので、子供がスマホを使いすぎたことで高額な請求がくるという心配はありません。
この通信速度については、常に500~600kbpsに制限をすることで使い放題を実現できているとTONEモバイルの公式ホームページにもはっきり明記されており、子供に使わせる場合は、この通信速度だとYouTubeなどの動画視聴は難しいので、動画の見すぎ・スマホの使いすぎを防ぐ意味ではかえって良い制限だといえますね。
実際に、500~600kbps程度の通信速度であれば、メール・LINE・WEBサイトの閲覧程度は普通に利用できますので、ドコモなど大手3キャリアで通信速度制限がかかった状態とは異なり、まったく使い物にならないほど低速というほどではありません。
ちなみに、動画再生・アプリのダウンロードなど短期間に大量のデータ通信を行うとさらに制限がかかることがあるということがTONEモバイルの公式ホームページにも明記されており、実際に制限されてしまうとIP電話での通話は可能であるもののWEBページの閲覧でさえかなり厳しい程度の速度制限となるため、その点は注意が必要です。
端末ラインナップについては、少し前述しましたが、TONE m17というTONEモバイルオリジナルのAndroidスマホ1機種のみのラインナップで、その他という名称のiPhone向けのSIMカードのみの販売となります。
料金プランは詳しくは後述しますが、基本料金は、専用AndroidスマホTONE m17を購入した上で利用する場合と比べて、TONE SIM (for iPhone)のほうが500円/月ほど高くなっていますが、その代わりTONE SIM(for iPhone)を選択して契約した場合、2年縛りとなる24ヶ月以内に解約した場合の解約金9,800円は不要となります。
ただし、090音声オプションを契約中した上で、MNPにて他社へ転出手続きをした場合、090音声オプション契約後6ヶ月を経過する前の場合9,800円、7ヶ月経過以降は3,000円の費用が別途かかります。
さらに、TONE SIM (for iPhone)のみ、親がTONEモバイルとの契約がない場合は、さらに200円/月ほど高くなりますので、ご注意ください。
また、TONEモバイルでのiPhoneのセット販売はありませんので、自分で用意する必要がありますが、TONEモバイルはドコモ回線を利用していることから、SIMフリー版かドコモ版のiPhone(SIMロック解除不要)、もしくはau版・ソフトバンク版の6s以降のiPhoneでSIMロック解除済みである必要がありますので、この点も十分にご注意ください。
2. TONEモバイルは子供だけではなくシニアの人にもおすすめ
前述したように、明確に子供をターゲットとしたシンプルで割り切った格安SIMなので、子供が使う(特に初めてスマホを使う)場合は、親も本当に安心して子供に利用させることができるということが、TONEモバイルの最も大きな特徴です。
また、回線そのものに関しても、ドコモから借りて提供しているので、ドコモの広大な通話・通信エリアが利用できるので、この点も安心して利用できます。
逆に、毎月の維持費が安いからといって、節約目的で一般の人がTONEモバイルを使う場合は、通信速度も低速でTONEモバイルオリジナルのAndroidスマホTONE m17も低スペックであることから、不満が出てくる可能性が高いと思われますので、あまりおすすめはできません。
また、TONEモバイルは、前述のとおり、子供向けに特化した格安SIMではありますが、実は、スマホを初めて使うシニアの方にもおすすめなのです。
例えば、シニアの方が初めてスマホを使うといった場合でも、オペレーターによる電話サポート、電話サポートを受けながらの遠隔サポート、TSUTAYA店頭での対人サポートが、なんと何回でも無料で受けることができるので本当に安心して購入・契約することができます。
ただし、TONE SIM (for iPhone)を選択した場合は、Web購入時の初期設定店舗サポートは有料(3,000円)となっていますが、その他のサポートについては無料です。
このようなサポートに関しては、他の格安SIMではほとんど行っていませんので、TONEモバイルの大きな強みの一つといえます。
この点は、やはり、全国に展開しているTSUTAYAが運営する格安SIM・TONEモバイルならではといったところでしょうか。
3. TONEモバイルのメリット・デメリットについて
次に、TONEモバイルのメリット・デメリットをまとめてみましょう。
〇メリット
- 子供向けにスマホを簡単に制限できる
- シニア向けに何度でも無料の手厚いサポートがあり安心
- 店舗、WEB上での購入問わず基本設定がされた状態で納品となるので届いたらすぐに使える
- オプション料金なしでIP電話が使える
- 基本料金の契約のみでLINE通話が使える
- 位置情報の把握ができるので安心
- 高速データ通信をしたい場合でも300円/1GBで安価にデータを購入できる
- 人気のiPhoneでも利用できるように専用SIMカードのみの販売もある
〇デメリット
- 格安SIMなのに2年縛りがある(2年以内に解約した場合、違約金9,800円が必要、ただし25ヶ月目以降はいつ解約しても違約金0円)
- 通信速度が低速設定(500~600kbps)
- データ通信使い放題だが使いすぎるとさらに制限がかかり、さらに低速になる(高速チケットオプション300円/1GBを購入することで制限回避可)
- YouTubeなどの動画閲覧は厳しい
- オプションサービスをすべて利用すると毎月の料金が高くなる
- TONE SIM (for iPhone)を選択した場合、基本料金が高く設定してある
- TONE SIM (for iPhone)を選択した場合、割高となっているオプションサービスもある
このように、子供向け・シニア向けの格安SIMということを徹底した格安SIMサービスで、その代わり最安で1,000円/月で利用できるというシステムとなっています。
格安SIMではめずらしく2年縛りがあることが大きなデメリットですが、TONEモバイルの手厚いサポートサービスを何度も無料で利用できることを考えると仕方のないことかもしれません。
4. TONEモバイルの料金プラン
TONEモバイルのモバイルの料金プランはシンプルですが、オプションサービスがやたらと多いため、わかりやすく表にまとめます。
基本プラン(IP電話基本料+ネット使い放題、別途端末購入代が必要) | 1,000円 | ただし通信速度500~600kbpsの速度制限あり |
基本プラン・TONE SIM for iPhone(IP電話基本料+ネット使い放題) | 1,500円 | ただし通信速度500~600kbpsの速度制限あり |
オプションサービス
TONE留守番電話オプション | 180円 | |
TONE電話(IP電話)かけ放題オプション | 500円 | |
SMSオプション | 100円 | |
090音声オプション | 950円 | 別途、通話料18円/30秒 |
090電話かけ放題オプション | 750円 | 5分以内の通話回数無制限 |
高速チケットオプション | 300円/1GB | 31日間で10回までチャージ可 |
高速チケットオプションTONE SIM (for iPhone) | 445円/1GB | 31日間で10回までチャージ可 |
安心オプション(端末保証サービス) | 500円 | 5,000円/回で年2回まで利用可 |
つながる端末保証 for TONE SIM | 500円 | TONE SIM (for iPhone)向け、修理代金50,000円まで補償、それ以上は差額実費負担、修理不可の場合交換(1回目:4,000円、2回目:8,000円) |
TONEメールオプション | 80円 | tone.ne.jpドメインのメールが利用できる(初月無料) |
WI-FIオプション | 362円 | 全国約69,000ヶ所で利用可 |
ウイルスチェックオプション | 300円 | 専用ウイルスチェックアプリの利用料 |
TONEファミリーオプション | 0円 | 位置情報把握、閲覧制限、歩きスマホ警告など |
あんしんインターネットオプション | 0円 | フィルタリング設定済専用WEBブラウザアプリ |
通話料の詳細について
通話料 | 050 IP電話 | 090音声通話 |
toneモバイル同士 | 0円 | 18円/30秒 |
国内携帯電話宛 | 21円/分 | |
国内一般加入電話宛 | 13円/3分 |
前述のとおり、子供向けに特化した格安SIMサービスで基本料金を1種類のみとシンプルにしている一方、オプションサービスはそれを補うために数多く存在します。
このオプションサービスというものが曲者で、仮に高速チケットオプション以外のオプションをすべて組むと、毎月の料金が3,642円まで跳ね上がりますので、あえてTONEモバイルを利用する意味合いが半減してしまいます。
また、通話に関しても注意が必要で、TONEモバイル同士だと基本のIP電話での通話は無料ですが、それ以外へ発信し通話した場合は有料となります。
中には、音質に違和感を覚えるなどの理由でIP電話を嫌う人が少なくありませんが、電話回線を利用した音声通話を利用したい場合は、それだけで別途950円/月必要となりますので、実はTONEモバイルは料金面で微妙となるケースが多いので、契約前によく検討する必要があります。
また、TONEモバイルが売りとしている、フィルタリング、アプリのダウンロード制限、GPS機能による見守り機能などの多くは、実は、iPhoneの機能を使うことで利用できるものですので、IT・ガジェット関連に詳しい人が親の場合、あえて割高となる可能性が高いTONEモバイルを選択する理由がなくなるかもしれません。
5. まとめ
今回は、TONEモバイルについて詳しくお伝えしました。
子供向けに特化した格安SIMサービスで、とてもユニークな格安SIMといえます。
以前は、端末ラインナップが1機種しかなく、しかも必ず契約時に購入しないといけないという縛りがありましたが、2018年4月からは自分で端末を用意する必要があるものの、人気のiPhoneがTONEモバイルでも使えるようになり、SIMカードだけの契約が可能となったため、かなり使い勝手が改善されましたが、基本料金をはじめ、TONE SIM (for iPhone)のほうが微妙に割高に設定されている点はデメリットとなり微妙な印象を受けます。
気になるIP電話の使い心地もTONEモバイルのオリジナルAndroidスマホTONE m17で使う分には、音声の大きな遅延もなく快適に利用できます。ただし、これには理由があり、TONE m17にはIP電話の音声遅延を防ぐチューニングが施されているためです。
一方、iPhoneはこのような独自チューニングはありませんので、TONEモバイルをiPhoneで利用する人には、この点もデメリットとなります。
TONEモバイルは使う人を選ぶ格安SIMですが、子供やシニアの人が使うにはいい選択肢の一つだと思いますし、IT・ガジェット関連に疎い人が親の場合、TONEモバイルだと簡単にフィルタリングなどが設定できてしまうので、おすすめですよ。
ソニーの格安SIM・nuroモバイル徹底解説2019
今回は、ソニーの格安SIMであるnuroモバイルの徹底解説です。
1.nuroモバイルとは?
ソニーのスマホと言えばXperiaですが、iPhoneに次ぐ人気のスマホで、ガラケーの頃からのコアなソニーファンが人気を支えており、一般的にも根強い人気があります。
今回ご紹介するnuroモバイルですが、ソニーネットワークコミュニケーションズが2016年10月からスタートした格安SIMサービスです。
実は、それ以前にもso-net(ソネット)というブランド名で格安SIMサービスを提供していましたし、さらに遡ればso-netはインターネットプロバイダーとしても老舗のブランドです。
so-netの時代からドコモから回線を借りて格安SIMサービスを提供していましたが、2017年12月からソフトバンク回線での格安SIMサービスもスタートし、ドコモ回線とソフトバンク回線の2つから選べるようになりました。
料金プランについても詳しくは後述しますが、0円から利用できる「0SIM」というプランや通常の容量ごとのプランの他に、5時間/日高速通信が利用できるといった利用時間による「時間プラン」の設定があるなど、ユニークな料金プランもあります。
さらに、2017年11月から格安SIMで唯一となるXperia XZ Premium(SIMフリー版)の取り扱いを開始するなど端末ラインナップもソニーらしさを強調してきました。
2. nuroモバイルのメリット・デメリット
〇メリット
- 料金プランの設定が細かい(ドコモ回線のみ)
- 格安SIMで唯一Xperiaをセット販売しており分割購入も可
- Xperiaを選択した場合のみプレミアム帯域オプション(2,000円/月)が選択でき快適な通信速度で利用できる、上り通信に関しても使い放題(アゲ放題)となる
- 0円/月から利用できる0SIMという料金プランがある(音声プランは700円/月から利用可)
- 1日5時間高速通信可能、AM1時~AM6時までの深夜の時間帯のみ高速通信が可能といったユニークな料金プランがある(時間制プラン)
- ソフトバンク回線が選べるので、ソフトバンク版のSIMロックがかかったiPhone・iPadを格安SIMで利用することが可能
- ソフトバンク回線はまだ利用者数も少ないことからドコモ回線と比べて速度が出やすい(実際に速い)
〇デメリット
- 通信速度が他の格安SIMと比べても遅い(ソフトバンク回線も利用者が増えるとドコモ回線と同じ速度水準となる可能性があるので要注意)
- 通信速度制限が厳しい(いまだに3日間通信量制限がある)
- 料金プランが2GBから1GBで10GBまでときめ細かい
- 1日5時間高速通信可能
- ドコモとauでは後継のXperia XZ2 Premiumが発売されており、32,000円オフのキャンペーンがあるとはいえ、型落ちとなったXperia XZ Premiumが67,800円の値段は微妙
- Xperia XZ Premiumを購入した場合のみ加入できるプレミアム帯域オプションは、実はそこまで通信速度が速くない、時間帯によっては一般プランと同等の速度まで落ちるケースがある(大手キャリアと同等にはならないし、ワイモバイル・UQモバイルといったサブブランド勢にも劣る)
- ソフトバンク回線の料金プランがなぜか貧弱(音声・データプランとも2種類ずつしかない)
3. nuroモバイルの料金プラン
それでは、nuroモバイルの料金プランです。
ドコモ回線 プラン
容量 | データ専用 | データ+SNS | 音声通話 |
2GB | 700円 | 850円 | 1,400円 |
3GB | 900円 | 1,050円 | 1,600円 |
4GB | 1,100円 | 1,250円 | 1,800円 |
5GB | 1,300円 | 1,450円 | 2,000円 |
6GB | 1,500円 | 1,650円 | 2,200円 |
7GB | 1,700円 | 1,850円 | 2,400円 |
8GB | 1,900円 | 2,050円 | 2,600円 |
9GB | 2,100円 | 2,250円 | 2,800円 |
10GB | 2,300円 | 2,450円 | 3,000円 |
〇各種オプションサービス
- nuroモバイルでんわ(専用アプリ経由の発信で10円/30秒):無料
- 10分かけ放題オプションサービス:800円/月
- データ前借りサービス:無料
- データ容量チャージ:100MB/400円、500MB/600円、1GB/1,000円
- パケットギフト:無料(ドコモ回線同士、ソフトバンク回線同士の組み合わせのみ利用可)
- 端末補償:500円/月(1回目5,000円、2回目8,000円、3回目以降実費負担、Xperia XZ Premiumの場合は1回目15,000円、2回目20,000円、3回目実費負担)
- 訪問サポート:8,000円/回
- 遠隔サポート(電話でのサポート):3,000円/30分
- i-フィルターforマルチデバイス(フィルタリングサービス):330円/月~
- グローバルWifi(世界200ヵ国以上で使えるWifiルーターレンタルサービス):受け渡し手数料無料、利用料金15%オフでレンタル可
- キャッチホン/割込通話:200円/月
- 留守番電話/留守番電話プラス:300円/月
- 転送電話:無料(通話料は別途必要)
- 迷惑電話ストップサービス・ナンバーブロック:ドコモ回線無料、ソフトバンク回線100円/月
〇「0SIM」について
データプラン0円/月、音声プラン700円/月スタートで500MBまで利用できる、500MB~2GBまで100MBごとに+100円、2GB~5GBまでは1,600円の定額(音声プランは2,300円の定額)
今のところ、速度が速いと評判のソフトバンク回線ですが、下記のとおり、ドコモ回線と比べると料金プランの貧弱さが目立ち、大きなデメリットといえます。
容量 | データ専用 | データ+SNS | 音声通話 |
2GB | 980円 | - | 1,680円 |
3GB | - | - | - |
4GB | - | - | - |
5GB | 1,780円 | - | 2,480円 |
6GB | - | - | - |
7GB | - | - | - |
8GB | - | - | - |
9GB | - | - | - |
10GB | - | - | - |
ただし、選択する人が多そうなデータ容量2GBと5GBがあるのは救いといったところでしょうか。
また、端末ラインナップについては、nuroモバイルと改名された当初は貧弱でしたが、2019年現在では、型落ちとはなりましたがソニーのフラッグシップ機Xperia XZ Premiumをはじめ、中国Huawei製や台湾ASUS製のSIMフリーAndroidスマホなど計13機種とSIMフリールーター1機種とかなり充実してきました。
ただし、iPhoneのラインナップはありませんのでご注意ください。
4. 1日5時間高速通信できる時間プランは本当にお得なのか?
前述のとおり、nuroモバイルには、他の格安SIMにはない1日5時間高速通信ができるという非常にユニークな料金プランがあることで話題となっていますが、本当にお得なのでしょうか?
時間制プラン
容量 | データ専用 | データ+SNS | 音声通話 |
5時間/日 | 2,500円 | 2,650円 | 3,200円 |
深夜 | 1,500円 | 1,650円 | 2,200円 |
※深夜割(AM1:00~AM6:00)
そもそも、この5時間という時間はどのようにカウントするのでしょうか?
高速データ通信が開始されたとnuroモバイルのサーバーが判断した瞬間から、この5時間のカウントが始まり、1秒単位の積算ではなく、実は、5分単位の積算方法となっているのです。
この5分単位の積算が問題で、例えば、1分間動画を視聴して、スマホをスリープした場合、5分間高速通信を利用したことになってしまうのです。
よって、1日5分間60セットの計5時間というシステムとなっているのです。
以上の理由から、1日5時間使い放題だと思って、いざ利用してみると、思いのほか高速通信が可能な時間が短いと感じてしまうかもしれません。
逆に、普段、勤務先のオフィスや自宅などWifiの下で過ごす時間が多い方には、1日5時間という時間縛りは使い勝手の良いプランと言えるかもしれません。
ただ、メインとして音声プランで利用するとなると、毎月3,200円+通話料となるため、実際に利用して請求書が届くと思いのほか高額な利用料となっている可能性があり、大手3キャリアと大差ない金額となってしまう可能性があります。
また、深夜の時間帯のみ高速通信が可能となるプランも、昔のインターネット黎明期にあったアナログ電話回線のテレホーダイ(夜11時から翌朝6時まで定額)を思い出させるものですが、この用途がマッチする方にはおすすめです。
また、2019年現在、他に似たようなプランを出している格安SIM事業者もいませんので、唯一の選択肢となりますね。
5. nuroモバイルのXperia XZ premiumは本当にお得なのか?
次に、nuroモバイルの端末面でのウリであるSIMフリー版のXperia XZ premiumについてです。
ドコモとauから後継機種のXperia XZ2 premiumが発売され、SIMフリー版のXperia XZ premiumは型落ち機種となってしまいました。
そのせいか、現在、nuroモバイルでは、当初の金額から32,000円オフの67,800円(一括価格、分割払いも可能)で販売しています。
nuroモバイルで24回の分割払いで購入したとしても、初回3,749円、2回目以降3,000円の端末代となります。
少し前述しましたが、ソニーのフラッグシップ機とはいえ、型落ちとなったスマホにSIMフリー版とはいえ、7万円近い金額には少し違和感を覚えますよね。
もともと、このXperia XZ premiumはドコモから発売されたスマホで、在庫があるショップでは、一括0円で販売しているお店もあります。
もし、Xperia XZ premiumを一括0円という条件で、ドコモで契約できた場合、nuroモバイルとどちらがお得となるのでしょうか?
具体的に、計算をして比較してみましょう(nuroモバイルの10分かけ放題プランに合わせて、ドコモのカケホーダイライト5分かけ放題でデータ容量3GBのプランで計算してみると、
〇ドコモ:132,000円【(2年間の利用料:6,000円/月(カケホーダイライト+パケットベーシックパック/ステップ2・3GBまで+spモード)×24回】+端末代(新規一括)0円=144,000円(税込)
〇nuroモバイル:52,800円【(2年間の利用料1,600円/月(データ量3GBの音声プラン)+10分かけ放題800円/月×24ヶ月】+67,800円(一括購入)=125,400円(税抜)、税込価格だと135,432円
2年間で、nuroモバイルのほうが8,568円お得となるという結果となりました。
あくまで、Xperia XZ premiumを一括0円で、ドコモで契約できた場合の話ではありますが、2年間で8,568円の差額だと1ヶ月で357円の差額ですので、通信速度の快適さと全国にあるドコモショップでのサポートを考えると、ドコモの方が良いのではないか?という判断もできますので、nuroモバイルのXperia XZ premiumがお得かというと微妙となります。
6. まとめ
今回は、ソニーの格安SIM・nuroモバイルについてお伝えしました。
どの格安SIMでもそうなのですが、通話料まで入れると大手3キャリアと比べると、そこまで安くならない可能性が高いというのが、格安SIMの一番のデメリットです。
音声通話をほとんどしない人や、通話はLINEなどのデータ通信を利用するものしか利用しないという人には、格安SIMへの切り替えで節約効果はかなり期待できます。
また、他の格安SIMと同様に通信速度が大手3キャリアと比べると遅いですし、平日昼休みの時間帯に関しては、まともにデータ通信を行うことすら困難な状況となります。
これらの格安SIMのデメリットは、nuroモバイルも該当することですので、契約前に検討した上で契約することが必要ですね。
ソニーの格安SIMということで、格安SIMの中で唯一、SIMフリー版のXperia(Xperia XZ premium)を取り扱っていることが一番の特徴なのですが、実は、それ以外にはソニーの格安SIMならではというものがありません。
極端な話、SIMロック解除済みのau版のXperia XZを中古品で購入し(中古品に関しては総じてドコモ版よりau版のXperiaやgalaxyの方が安く入手できる)、通信速度に定評のある格安SIM・UQモバイルのSIMカードを刺して使うという方法も、かなりお得でおすすめです(au系格安SIMであるUQモバイルでau版のXperia XZなどのAndroidスマホを利用する場合もSIMロック解除が必要です)。
そうなると、あえてnuroモバイルを選択する必要があるのでしょうか?
やはり、1日5時間高速通信が利用可能となる時間プランに興味がある人や利用スタイルがマッチする人のみが、nuroモバイルをおすすめできるということになると思われますね。