子供向け格安SIM・TONEモバイル徹底解説

 

DVDレンタルや書籍販売のお店で有名なTSUTAYAがドコモから回線を借りて提供している格安SIMサービスがTONEモバイルです。

 

 

 

1. TONEモバイルとは?

 

TONEモバイルは、子供向けの格安SIMとして特化していることが大きな特徴で、具体的には、オプションサービスを豊富にすることで基本料金プランは1種類のみ、販売端末も専用Androidスマホ1機種のみとシンプルにし、子供がスマホを利用するにあたり、各種制限を簡単に設定することができるようになっています。
 

また、2018年4月から、中高生に人気のiPhoneでも利用できるようにTONE SIM for iPhoneという名称で、SIMカードのみでの契約もできるようになりました(iPhoneのみ利用可、SIMフリーAndroidスマホは不可)。

特に子供にスマホを使わせる場合、毎月の料金について心配になりますが、TONEモバイルの料金プランは、1,000円でIP電話の基本料金(TONE SIM for iPhoneの場合は1,500円、また通話した場合は別途通話代が必要)と通信速度を低速に制限した上でのデータ通信使い放題というものとなっていますので、子供がスマホを使いすぎたことで高額な請求がくるという心配はありません。

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この通信速度については、常に500~600kbpsに制限をすることで使い放題を実現できているとTONEモバイルの公式ホームページにもはっきり明記されており、子供に使わせる場合は、この通信速度だとYouTubeなどの動画視聴は難しいので、動画の見すぎ・スマホの使いすぎを防ぐ意味ではかえって良い制限だといえますね。

実際に、500~600kbps程度の通信速度であれば、メール・LINE・WEBサイトの閲覧程度は普通に利用できますので、ドコモなど大手3キャリアで通信速度制限がかかった状態とは異なり、まったく使い物にならないほど低速というほどではありません。

ちなみに、動画再生・アプリのダウンロードなど短期間に大量のデータ通信を行うとさらに制限がかかることがあるということがTONEモバイルの公式ホームページにも明記されており、実際に制限されてしまうとIP電話での通話は可能であるもののWEBページの閲覧でさえかなり厳しい程度の速度制限となるため、その点は注意が必要です。

端末ラインナップについては、少し前述しましたが、TONE m17というTONEモバイルオリジナルのAndroidスマホ1機種のみのラインナップで、その他という名称のiPhone向けのSIMカードのみの販売となります。

料金プランは詳しくは後述しますが、基本料金は、専用AndroidスマホTONE m17を購入した上で利用する場合と比べて、TONE SIM (for iPhone)のほうが500円/月ほど高くなっていますが、その代わりTONE SIM(for iPhone)を選択して契約した場合、2年縛りとなる24ヶ月以内に解約した場合の解約金9,800円は不要となります。

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ただし、090音声オプションを契約中した上で、MNPにて他社へ転出手続きをした場合、090音声オプション契約後6ヶ月を経過する前の場合9,800円、7ヶ月経過以降は3,000円の費用が別途かかります。

さらに、TONE SIM (for iPhone)のみ、親がTONEモバイルとの契約がない場合は、さらに200円/月ほど高くなりますので、ご注意ください。

また、TONEモバイルでのiPhoneのセット販売はありませんので、自分で用意する必要がありますが、TONEモバイルはドコモ回線を利用していることから、SIMフリー版かドコモ版のiPhoneSIMロック解除不要)、もしくはau版・ソフトバンク版の6s以降のiPhoneSIMロック解除済みである必要がありますので、この点も十分にご注意ください。

 


2. TONEモバイルは子供だけではなくシニアの人にもおすすめ

 

前述したように、明確に子供をターゲットとしたシンプルで割り切った格安SIMなので、子供が使う(特に初めてスマホを使う)場合は、親も本当に安心して子供に利用させることができるということが、TONEモバイルの最も大きな特徴です。

また、回線そのものに関しても、ドコモから借りて提供しているので、ドコモの広大な通話・通信エリアが利用できるので、この点も安心して利用できます。

逆に、毎月の維持費が安いからといって、節約目的で一般の人がTONEモバイルを使う場合は、通信速度も低速でTONEモバイルオリジナルのAndroidスマホTONE m17も低スペックであることから、不満が出てくる可能性が高いと思われますので、あまりおすすめはできません。

また、TONEモバイルは、前述のとおり、子供向けに特化した格安SIMではありますが、実は、スマホを初めて使うシニアの方にもおすすめなのです。

例えば、シニアの方が初めてスマホを使うといった場合でも、オペレーターによる電話サポート、電話サポートを受けながらの遠隔サポート、TSUTAYA店頭での対人サポートが、なんと何回でも無料で受けることができるので本当に安心して購入・契約することができます。

ただし、TONE SIM (for iPhone)を選択した場合は、Web購入時の初期設定店舗サポートは有料(3,000円)となっていますが、その他のサポートについては無料です。

このようなサポートに関しては、他の格安SIMではほとんど行っていませんので、TONEモバイルの大きな強みの一つといえます。

この点は、やはり、全国に展開しているTSUTAYAが運営する格安SIM・TONEモバイルならではといったところでしょうか。

 TONEモバイル公式サイトはこちら



3. TONEモバイルのメリット・デメリットについて

 

次に、TONEモバイルのメリット・デメリットをまとめてみましょう。

 

〇メリット

 

  • 子供向けにスマホを簡単に制限できる
  • シニア向けに何度でも無料の手厚いサポートがあり安心
  • 店舗、WEB上での購入問わず基本設定がされた状態で納品となるので届いたらすぐに使える
  • オプション料金なしでIP電話が使える
  • 基本料金の契約のみでLINE通話が使える
  • 位置情報の把握ができるので安心
  • 高速データ通信をしたい場合でも300円/1GBで安価にデータを購入できる
  • 人気のiPhoneでも利用できるように専用SIMカードのみの販売もある

 

〇デメリット

 

  • 格安SIMなのに2年縛りがある(2年以内に解約した場合、違約金9,800円が必要、ただし25ヶ月目以降はいつ解約しても違約金0円)
  • 通信速度が低速設定(500~600kbps)
  • データ通信使い放題だが使いすぎるとさらに制限がかかり、さらに低速になる(高速チケットオプション300円/1GBを購入することで制限回避可)
  • YouTubeなどの動画閲覧は厳しい
  • オプションサービスをすべて利用すると毎月の料金が高くなる
  • TONE SIM (for iPhone)を選択した場合、基本料金が高く設定してある
  • TONE SIM (for iPhone)を選択した場合、割高となっているオプションサービスもある

 

このように、子供向け・シニア向けの格安SIMということを徹底した格安SIMサービスで、その代わり最安で1,000円/月で利用できるというシステムとなっています。

格安SIMではめずらしく2年縛りがあることが大きなデメリットですが、TONEモバイルの手厚いサポートサービスを何度も無料で利用できることを考えると仕方のないことかもしれません。

 


4. TONEモバイルの料金プラン

 

TONEモバイルのモバイルの料金プランはシンプルですが、オプションサービスがやたらと多いため、わかりやすく表にまとめます。

 

基本プラン(IP電話基本料+ネット使い放題、別途端末購入代が必要) 1,000円 ただし通信速度500~600kbpsの速度制限あり
基本プラン・TONE SIM for iPhoneIP電話基本料+ネット使い放題) 1,500円 ただし通信速度500~600kbpsの速度制限あり

 

 

オプションサービス

 

TONE留守番電話オプション 180円  
TONE電話(IP電話)かけ放題オプション 500円  
SMSオプション 100円  
090音声オプション 950円 別途、通話料18円/30秒
090電話かけ放題オプション 750円 5分以内の通話回数無制限
高速チケットオプション 300円/1GB 31日間で10回までチャージ可
高速チケットオプションTONE SIM (for iPhone 445円/1GB 31日間で10回までチャージ可
安心オプション(端末保証サービス) 500円 5,000円/回で年2回まで利用可
つながる端末保証 for TONE SIM 500円 TONE SIM (for iPhone)向け、修理代金50,000円まで補償、それ以上は差額実費負担、修理不可の場合交換(1回目:4,000円、2回目:8,000円)
TONEメールオプション 80円 tone.ne.jpドメインのメールが利用できる(初月無料)
WI-FIオプション 362円 全国約69,000ヶ所で利用可
ウイルスチェックオプション 300円 専用ウイルスチェックアプリの利用料
TONEファミリーオプション 0円 位置情報把握、閲覧制限、歩きスマホ警告など
あんしんインターネットオプション 0円 フィルタリング設定済専用WEBブラウザアプリ
 

通話料の詳細について

 

通話料 050 IP電話 090音声通話
toneモバイル同士 0円 18円/30秒
国内携帯電話宛 21円/分
国内一般加入電話 13円/3分

 

前述のとおり、子供向けに特化した格安SIMサービスで基本料金を1種類のみとシンプルにしている一方、オプションサービスはそれを補うために数多く存在します。

このオプションサービスというものが曲者で、仮に高速チケットオプション以外のオプションをすべて組むと、毎月の料金が3,642円まで跳ね上がりますので、あえてTONEモバイルを利用する意味合いが半減してしまいます。

また、通話に関しても注意が必要で、TONEモバイル同士だと基本のIP電話での通話は無料ですが、それ以外へ発信し通話した場合は有料となります。

中には、音質に違和感を覚えるなどの理由でIP電話を嫌う人が少なくありませんが、電話回線を利用した音声通話を利用したい場合は、それだけで別途950円/月必要となりますので、実はTONEモバイルは料金面で微妙となるケースが多いので、契約前によく検討する必要があります。

また、TONEモバイルが売りとしている、フィルタリング、アプリのダウンロード制限、GPS機能による見守り機能などの多くは、実は、iPhoneの機能を使うことで利用できるものですので、IT・ガジェット関連に詳しい人が親の場合、あえて割高となる可能性が高いTONEモバイルを選択する理由がなくなるかもしれません。

 


5. まとめ

 

今回は、TONEモバイルについて詳しくお伝えしました。

子供向けに特化した格安SIMサービスで、とてもユニークな格安SIMといえます。

以前は、端末ラインナップが1機種しかなく、しかも必ず契約時に購入しないといけないという縛りがありましたが、2018年4月からは自分で端末を用意する必要があるものの、人気のiPhoneがTONEモバイルでも使えるようになり、SIMカードだけの契約が可能となったため、かなり使い勝手が改善されましたが、基本料金をはじめ、TONE SIM (for iPhone)のほうが微妙に割高に設定されている点はデメリットとなり微妙な印象を受けます。

気になるIP電話の使い心地もTONEモバイルのオリジナルAndroidスマホTONE m17で使う分には、音声の大きな遅延もなく快適に利用できます。ただし、これには理由があり、TONE m17にはIP電話の音声遅延を防ぐチューニングが施されているためです。

一方、iPhoneはこのような独自チューニングはありませんので、TONEモバイルをiPhoneで利用する人には、この点もデメリットとなります。

TONEモバイルは使う人を選ぶ格安SIMですが、子供やシニアの人が使うにはいい選択肢の一つだと思いますし、IT・ガジェット関連に疎い人が親の場合、TONEモバイルだと簡単にフィルタリングなどが設定できてしまうので、おすすめですよ。 

 TONEモバイル公式サイトはこちら